令和元年度(再試験) 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-8 を解説、L÷4点は3qL²÷32
令和元年度(再試験) 建設部門Ⅲ-8は、長さLの単純ばり全体に等分布荷重qが載るとき、点Cの曲げモーメントを求める設問です。
この問題のポイント
反力×距離から、その区間に載る荷重のモーメントを引きます。
反力は左右対称なので RA=qL÷2 です。AからCまでの区間には q×(L÷4) の荷重が載り、その重心はC から L÷8 の位置にあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢2(最も適切なもの)
> この論点をやさしく解説:単純ばり|反力と曲げモーメント
各選択肢の正誤
正しいのは1つで、残る4つはどこかが違います。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 (1÷32)qL² | ×(誤り) | 引く量を多く見積もった場合の値 |
| 2 (3÷32)qL² | ○(正しい) | qL²÷8 から qL²÷32 を引いた値 |
| 3 (5÷32)qL² | ×(誤り) | 引き算の向きを取り違えた場合の値 |
| 4 (3÷16)qL² | ×(誤り) | 分母が半分。通分を誤った形 |
| 5 (1÷8)qL² | ×(誤り) | 中央の最大曲げモーメント。点Cの値ではない |
Mc=(qL÷2)×(L÷4) − q×(L÷4)²÷2=qL²÷8 − qL²÷32 です。通分すると 4qL²÷32 − qL²÷32=3qL²÷32 で、選択肢2に一致します。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
計算の手順
2段の手順を飛ばさない
反力に距離を掛けただけだと qL²÷8 が出ます。これは選択肢5と同じ値で、中央の最大曲げモーメントに一致します。
偶然に見える一致ですが、引き算を忘れた人が選ぶ位置に置いてあります。等分布荷重では、着目点より手前に載っている分を必ず引きます。
中央が最大になる理由
単純ばりに等分布荷重が載ると、曲げモーメント図は2次曲線を描きます。両端でゼロ、中央で最大の qL²÷8 という放物線です。
L÷4の点はその途中なので、最大値より小さい 3qL²÷32 です。3÷32 は 4÷32 より小さいので、大小関係でも確かめられます。
★令和2年度Ⅲ-5との違い
令和2年度Ⅲ-5も同じ単純ばりに等分布荷重が載る設問でした。あちらは点Cが中央にあり、答えは qL²÷8 です。
図はよく似ていて、違うのは点Cの位置だけです。図の寸法線がL÷2かL÷4かを最初に確かめます。
覚え方
- 曲げモーメントは反力×距離 −(手前に載る荷重のモーメント)
- 単純ばり+等分布荷重の中央は qL²÷8(最大値)
- 引き算を忘れると中央の値が出る
理解度チェック
点Cの曲げモーメントはいくらか。
3qL²÷32 です。
中央の最大曲げモーメントはいくらか。
qL²÷8 です。この設問の答えではありません。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度(再試験) 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」4ページ Ⅲ-8
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度(再試験) 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月