令和元年度(再試験) 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-5 を解説、斜材が交互なのはワーレントラス
令和元年度(再試験) 建設部門Ⅲ-5は、トラス構造について5つの記述を並べた設問です。
この問題のポイント
斜材の向きが交互に並ぶのはワーレントラスです。
選択肢4はその説明にハウトラスという名前が付いているので、そこが誤りです。ハウトラスの斜材は向きがそろっていて、中央へ向かって下がります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:トラスの軸力|節点法と断面法
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 トラスの定義 | ○(正しい) | 両端をヒンジ結合した棒材を三角形に組んだ構造物 |
| 2 軸方向力のみ | ○(正しい) | 圧縮力または引張力だけが働き、曲げは生じない |
| 3 節点法と断面法 | ○(正しい) | 静定トラスの部材力を求める2つの方法 |
| 4 ハウトラスは斜材が交互 | ×(誤り) | 交互なのはワーレントラス |
| 5 平行弦と曲弦 | ○(正しい) | 上弦材と下弦材が平行なら平行弦、そうでなければ曲弦 |
プラットトラスはその逆向きで、中央へ向かって上がります。残る4つはトラスの定義・軸方向力・解法・弦材の呼び方で、いずれも正しい記述です。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
斜材の向きで見分ける
トラスに曲げが生じない理由
節点がヒンジなので、部材の端でモーメントを伝えられません。荷重も節点にだけ載ると仮定するので、部材の途中に力がかかりません。
その結果、部材には軸方向の力だけが残ります。選択肢2はこの前提をそのまま書いています。
節点法と断面法の使い分け
節点法は、1つの節点に集まる力の釣り合いを順に解いていく方法です。全部材の力を出すときに向いていますが、遠い部材まで届くのに手数がかかります。
断面法はトラスを仮想的に切って、切った面の3本ぶんをまとめて出す方法です。特定の1本だけ知りたいときは断面法が速く済みます。
★Ⅲ-5が計算でない年度
令和2年度から令和7年度までのⅢ-5は、曲げモーメントや座屈荷重を出す計算でした。この年度だけトラスの用語を問う形になっています。
番号と出題分野の対応は固まっていても、計算か用語かまでは固定されていません。
覚え方
- 斜材が交互=ワーレン、中央へ下がる=ハウ、上がる=プラット
- トラスは節点ヒンジ+節点載荷なので軸力だけ
- 全部材なら節点法、1本だけなら断面法
理解度チェック
斜材の向きが交互なのはどのトラスか。
ワーレントラスです。ハウトラスではありません。
ハウトラスの斜材はどう並ぶか。
中央へ向かって下がる向きにそろいます。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度(再試験) 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」2ページ Ⅲ-5
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度(再試験) 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月