令和元年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-5 を解説、台形の図心は底辺から4L÷3
令和元年度 建設部門Ⅲ-5は、台形ABCDの図心Oが、辺BCからどれだけ離れているかを求める設問です。
この問題のポイント
台形を長方形と三角形に分けて、面積×距離の和を全面積で割ります。
幅2L・高さ3Lの長方形は、面積6L²で、辺BCからの重心が1.5Lです。底辺2L・高さ3Lの三角形は、面積3L²で、辺BCからの重心がLです。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(適切なもの)
> この論点をやさしく解説:図心|面積で重み付けして求める
各選択肢の正誤
正しいのは1つで、残る4つはどこかが違います。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 L÷2 | ×(誤り) | 高さ3Lの6分の1。どの部分の重心とも合わない |
| 2 2L÷3 | ×(誤り) | 三角形の重心Lより小さく、面積で重み付けした値にならない |
| 3 L | ×(誤り) | 三角形だけの重心。長方形の分を足していない |
| 4 4L÷3 | ○(正しい) | 12L³÷9L²。面積で重み付けした図心 |
| 5 3L÷2 | ×(誤り) | 長方形だけの重心。三角形の分を足していない |
面積×距離の和は 6L²×1.5L+3L²×L=9L³+3L³=12L³ です。全面積9L²で割ると 12L³÷9L²=4L÷3 になり、選択肢4に一致します。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
面積で重み付けする
三角形の重心は底辺から高さの3分の1
長方形の重心は高さの2分の1、三角形の重心は底辺から3分の1です。この2つを混ぜると、選択肢3や5のような値が出ます。
台形の図心が長方形寄りになるか三角形寄りになるかは、面積の比で決まります。この台形は長方形が6L²、三角形が3L²なので、長方形の側に引っ張られます。
台形の公式でも同じ値になる
台形の図心は、上底a・下底b・高さhとして (h÷3)×(2a+b)÷(a+b) で出ます。a=2L、b=4L、h=3Lを入れると (3L÷3)×(4L+4L)÷(6L)=8L÷6L=4L÷3 です。
分けて足す方法と一致するので、検算に使えます。公式を覚えていなくても、分けて足せば必ず出ます。
図心を求める手順
図形を、重心の位置が分かっている形に分けます。それぞれの面積と、基準線からの重心の距離を掛けます。
その和を全面積で割ると図心です。断面二次モーメントを出すときも、まずこの図心が要ります。
覚え方
- 長方形の重心は高さの2分の1、三角形は底辺から3分の1
- 図心は「面積×距離の和÷全面積」
- 面積の大きい側へ寄る
理解度チェック
三角形の重心は底辺からどこか。
高さの3分の1のところです。
台形の図心はどう求めるか。
長方形と三角形に分け、面積×距離の和を全面積で割ります。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」4ページ Ⅲ-5
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月