令和元年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-1 を解説、含水比だけが正しい式
令和元年度 建設部門Ⅲ-1は、三相図を示して、土の状態量を表す式のうち正しいものを選ばせる設問です。
この問題のポイント
正しいのは含水比の w=mw÷ms×100 だけです。
残る4つは、分子と分母が逆になっているか、分母を別のものに取り違えています。土粒子の密度は ms÷Vs で、選択肢1はこれをひっくり返しています。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(適切なもの)
> この論点をやさしく解説:土の三相|含水比も間隙比も分母は土粒子
各選択肢の正誤
正しいのは1つで、残る4つはどこかが違います。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 土粒子の密度 ρs=Vs÷ms | ×(誤り) | 正しくは ms÷Vs。密度なので質量が分子 |
| 2 間隙比 e=Vv÷V | ×(誤り) | 正しくは Vv÷Vs。分母は土粒子の体積 |
| 3 間隙率 n=Vv÷Vs×100 | ×(誤り) | 正しくは Vv÷V×100。分母は全体積 |
| 4 含水比 w=mw÷ms×100 | ○(正しい) | 水の質量を土粒子の質量で割った値 |
| 5 飽和度 Sr=Vw÷V×100 | ×(誤り) | 正しくは Vw÷Vv×100。分母は間隙の体積 |
間隙比の分母は土粒子の体積 Vs、間隙率の分母は全体積 V です。選択肢2と3はこの2つを入れ替えた形です。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
飽和度の分母は間隙の体積 Vv で、全体積ではありません。
分母が何かで見分ける
「比」は土粒子で割り、「率」は全体で割る
含水比も間隙比も、分母は土粒子の側です。間隙率だけが全体積で割るので、名前の「率」と対応しています。
この対を持っていれば、選択肢2と3の入れ替えはその場で切れます。
飽和度は例外で、分母が間隙の体積です。間隙がどれだけ水で埋まっているかを見る量だからです。
密度は質量が分子
密度は単位体積あたりの質量なので、質量を体積で割ります。選択肢1は体積を質量で割っていて、単位が体積÷質量になってしまいます。
単位を見るだけで切れる選択肢なので、ここは落とせません。
5つ並ぶ設問は1つずつ潰す
この形の設問は、覚えている式を1つ使えば終わる作りではありません。5つ全部の分母と分子を確かめる必要があります。
逆に言えば、定義を5つ持っていれば確実に取れます。
覚え方
- 「比」の分母は土粒子の側(含水比=乾燥質量/間隙比=土粒子の体積)
- 「率」の分母は全体(間隙率=全体積)
- 飽和度だけ例外で、分母は間隙の体積
理解度チェック
含水比の式はどう書くか。
w=mw÷ms×100 です。水の質量を土粒子の質量で割ります。
間隙比と間隙率で分母はどう違うか。
間隙比は土粒子の体積、間隙率は全体積です。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」1ページ Ⅲ-1
公益社団法人 日本技術士会「令和元年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
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