令和7年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-4 を解説、構造物の基礎
令和7年度 建設部門Ⅲ-4は、基礎の支持力と沈下、杭の分類をまとめて問う設問です。
この問題のポイント
4つは分類や定義がそのまま正しく書かれています。
崩れているのは1つ目で、括弧で杭の場合を補足しておきながら、浅い基礎に周面摩擦力を足す形にしてあります。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢1(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:浅い基礎に周面摩擦を足してはいけない|即時沈下と圧密沈下
各選択肢の正誤
5つのうち4つは正しい記述なので、誤っている1つを探します。
| 選択肢 | 正誤 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1 浅い基礎の支持力 | ×(誤り) | 底部の支持力に周面摩擦力を加えている。加えるのは杭のような深い基礎 |
| 2 杭の種類 | ○(正しい) | 木杭・鋼杭・コンクリート杭・複合杭があり、既製杭と場所打ち杭に大別される |
| 3 沈下 | ○(正しい) | 即時沈下は全応力変化とほぼ同時、圧密沈下は過剰間隙水圧の消散とともに長期に進む |
| 4 浅い基礎の形式 | ○(正しい) | フーチング基礎と、単一の基礎スラブで支持するべた基礎に分けられる |
| 5 既製杭の設置方法 | ○(正しい) | 打込み杭・圧入杭・埋込み杭がある |
括弧の中に正しい情報が入っているぶん、通り過ぎやすいです。
選択肢1のポイント(ここが誤り)
選択肢1のどこが誤りか
浅い基礎は根入れが浅いので、側面で稼げる摩擦がほとんど無いです。掘削や埋戻しで周囲の地盤が乱れることもあり、設計で見込める値になりません。
周面摩擦力を足すのは、細長く地中に入って側面積が大きい杭のほうです。括弧の「杭等の場合は先端支持力」という補足は正しいので、そこだけ見ると通してしまいます。
覚え方
- 浅い基礎は底面だけ、杭は先端と周面の2つと覚えます。沈下は即時と圧密で時間の尺度が違い、圧密は粘土で何年も続きます。
- 杭の分類は「作り方」と「入れ方」の2軸で持つと混ざりません。
理解度チェック
浅い基礎で周面摩擦を見込まないのはなぜか。
根入れが浅く側面の面積が小さいためです。掘削や埋戻しで地盤が乱れる影響もあります。
即時沈下と圧密沈下のどちらが長く続くか。
圧密沈下です。過剰間隙水圧が抜けるのに時間がかかります。
出典
公益社団法人 日本技術士会「令和7年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」3ページ Ⅲ-4
公益社団法人 日本技術士会「令和7年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月