平成25年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-12 を解説、高炉セメントは高炉スラグ
平成25年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-12は、セメントに関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、混合セメントに何を混ぜるかを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は混ぜる材料だけを別のセメントのものに差し替えてある点で、後半の性質は高炉セメントとして正しいものです。
残る4つは早強、超早強、中庸熱、低熱の性質です。いずれも正しい記述です。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢3(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:コンクリートの材料|セメントの種類と使い分け
各選択肢の正誤
5つのうち4つは各セメントの性質そのままです。誤りは材料の名前にあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 早強は普通が材齢7日で発現する強さがほぼ3日で得られ、緊急工事や寒冷期に使用される | ○(正しい) | 7日を3日に縮める |
| 2 超早強は普通が材齢7日で発現する強さがほぼ1日で得られ、緊急補修用などに使用される | ○(正しい) | 7日を1日に縮める |
| 3 高炉セメントはフライアッシュ微粉末を混合したセメントである | ×(誤り) | 高炉スラグ微粉末。フライアッシュは別のセメント |
| 4 中庸熱は普通に比べ水和熱が低く長期強度に優れ、ダムなどのマスコンクリートに使用される | ○(正しい) | 発熱を抑える |
| 5 低熱は材齢初期の圧縮強さは低いが、長期において強さを発現する | ○(正しい) | 中庸熱よりさらに発熱が低い |
選択肢3の後半にある長期強度の増進や耐海水性は高炉セメントの性質として正しいものです。最初の材料名だけが違います。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
高炉セメントは製鉄所で出る高炉スラグを微粉末にして混ぜたセメントです。フライアッシュは火力発電所から出る石炭灰で、混ぜたものはフライアッシュセメントと呼びます。
どちらも混合セメントですが、混ぜる材料が違うので名前も別です。長期強度が伸びる点や耐海水性が良い点は高炉セメントの性質です。
選択肢1と2の材齢7日を3日・1日で得るという数字は、早強と超早強の定義そのものです。日数が入れ替わることもあるので数字で覚えます。
覚え方
- 高炉セメントは高炉スラグ微粉末
- フライアッシュは石炭灰で別のセメント
- 早強は7日を3日、超早強は7日を1日
理解度チェック
高炉セメントに混ぜるものは何か。
高炉スラグ微粉末です。フライアッシュを混ぜたものはフライアッシュセメントです。
超早強ポルトランドセメントの特徴は何か。
普通が材齢7日で出す強さをほぼ1日で得られます。緊急補修用に使います。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成25年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」8ページ Ⅲ-12
- 公益社団法人 日本技術士会「平成25年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成25年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 最大間隙比は最も緩い状態
- Ⅲ-2 三相図で分母を確かめる
- Ⅲ-3 ダルシーの法則は流速と動水勾配
- Ⅲ-4 過圧密は有効土被り圧が小さい
- Ⅲ-5 排水試験は応力変化がゆっくり
- Ⅲ-6 土くさびで解くのはクーロン
- Ⅲ-7 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-8 相反定理でたわみを移し替える
- Ⅲ-9 集中荷重の曲げモーメント図は折れ線
- Ⅲ-10 平成27年度とほぼ同じ設問
- Ⅲ-11 BMSはコストの名前ではない
- Ⅲ-12|高炉セメントは高炉スラグ
- Ⅲ-17 平成28年度とほぼ同じ設問
- Ⅲ-18 浅水変形は水深だけで起きる
- Ⅲ-19 ドレーンは水を抜く施設
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