平成25年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-10 を解説、平成27年度とほぼ同じ設問
平成25年度 技術士第一次試験 建設部門 Ⅲ-10は、道路橋における鋼構造物及び鋼材に関する問題です。この問題では、5つの記述のうち最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
この問題は、高力ボルト継手の2つの方式を区別できるかを問うものです。引っかけの核心は名前と伝達機構を入れ替えてある点で、説明そのものは摩擦接合として正しいものです。
この設問は平成27年度Ⅲ-8と5つの記述がほぼ同じで、順序も正答も同じです。違うのは選択肢2の「防せい防食」が平成27年度で「防せい・防食」と中黒付きになった点だけです。
※ 問題文と選択肢そのものは、公益社団法人 日本技術士会が公開している公式PDFで確認できます。
正答:選択肢4(最も不適切なもの)
> この論点をやさしく解説:溶接継手|のど厚と有効長の考え方
各選択肢の正誤
5つのうち4つは鋼橋の設計で言われていることです。誤りは接合方式の説明にあります。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 連結部の構造は単純にして応力伝達が明確で、部材軸に偏心がない構造が望ましい | ○(正しい) | 設計の基本方針 |
| 2 鋼材は不可逆的に腐食するため表面被覆や表面改質など防せい防食の処置を講じる | ○(正しい) | 放置すれば進む一方 |
| 3 溶接継手では溶接品質や応力状態が疲労耐久性に大きく影響する | ○(正しい) | 疲労は溶接部から進む |
| 4 支圧接合は母材及び連結板を締付け、それらの間の摩擦力によって応力を伝達させる継手 | ×(誤り) | それは摩擦接合。支圧接合はせん断と支圧で伝える |
| 5 ボルト孔の中心から板の縁までの最小距離は縁端部が先に破断しないように決める | ○(正しい) | 縁端距離の考え方 |
選択肢4の説明は摩擦接合としてなら正しいものです。名前だけを入れ替えた形になっています。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
摩擦接合は高力ボルトで板を強く締め付け、板と板の間に生じる摩擦で力を伝えます。ボルト自体には力が直接かかりません。
支圧接合はボルトの軸部がせん断され、ボルトが孔の内側を押す支圧で力を伝えます。滑ってから力が伝わるので、変形が大きくなります。
平成27年度Ⅲ-8は5つの記述がほぼ同じで順序も同じ、正答も④でした。設問番号がⅢ-10からⅢ-8へ動き、選択肢2に中黒が入っています。
覚え方
- 摩擦力で伝えるのは摩擦接合
- 支圧接合はボルトのせん断と支圧
- 平成27年度Ⅲ-8と同じ設問
理解度チェック
摩擦接合はどうやって力を伝えるか。
高力ボルトで締め付けた板と板の間の摩擦で伝えます。
この設問は他の年度にも出ているか。
平成27年度Ⅲ-8に出ています。5つの記述はほぼ同じで正答も同じです。
出典
- 公益社団法人 日本技術士会「平成25年度 技術士第一次試験問題〔専門科目 建設部門〕」7ページ Ⅲ-10
- 公益社団法人 日本技術士会「平成25年度 技術士第一次試験 試験問題の正答」
※ 問題文と選択肢は掲載していません。上の表は各選択肢で問われている論点で、実際の設問は公式PDFで確認できます。
※ この記事の確認日:2026年7月
▼平成25年度 建設部門(35問中 解説15問)▼
- Ⅲ-1 最大間隙比は最も緩い状態
- Ⅲ-2 三相図で分母を確かめる
- Ⅲ-3 ダルシーの法則は流速と動水勾配
- Ⅲ-4 過圧密は有効土被り圧が小さい
- Ⅲ-5 排水試験は応力変化がゆっくり
- Ⅲ-6 土くさびで解くのはクーロン
- Ⅲ-7 断面二次半径は幅に依存しない
- Ⅲ-8 相反定理でたわみを移し替える
- Ⅲ-9 集中荷重の曲げモーメント図は折れ線
- Ⅲ-10|平成27年度とほぼ同じ設問
- Ⅲ-11 BMSはコストの名前ではない
- Ⅲ-12 高炉セメントは高炉スラグ
- Ⅲ-17 平成28年度とほぼ同じ設問
- Ⅲ-18 浅水変形は水深だけで起きる
- Ⅲ-19 ドレーンは水を抜く施設
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