令和5年度 学科試験1 問3は、水道において汚染が起こりうる可能性がある化学物質に関する問題です。4つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢2です。イタイイタイ病の原因はカドミウムで、メチル水銀ではありません。
物質の説明そのものは正しく、病名との組み合わせだけが違います。「有機水銀の毒性は極めて強く」までは正しい記述です。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢2
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素は窒素肥料、腐敗した動植物、家庭排水、下水等に由来し、乳幼児が経口摂取すると急性影響としてメトヘモグロビン血症によるチアノーゼを引き起こします |
| 2 | ×(誤り) | イタイイタイ病の原因物質はカドミウムです。「メチル水銀が主な原因」とした点が誤りです |
| 3 | ○(正しい) | ヒ素は地質、鉱山排水、工場排水等に由来し、海外では飲料用の地下水や河川水がヒ素に汚染されたことによる慢性中毒症が報告されています |
| 4 | ○(正しい) | 鉛は水道水では鉛製の給水管からの溶出によることが多く、特にpH値やアルカリ度が低い水に溶出しやすいです |
公害病は、物質とセットで覚えます。
| 物質 | 病名 | 基準値 |
|---|---|---|
| カドミウム | イタイイタイ病(富山県 神通川流域) | 0.003mg/L以下 |
| メチル水銀 | 水俣病・新潟水俣病 | 水銀は0.0005mg/L以下 |
環境白書は、イタイイタイ病の本態をカドミウムの慢性中毒としています。「富山県の神通川流域に多発したイタイイタイ病は、メチル水銀が主な原因とされる」とした肢は、令和5年に誤りとして出ています。
この科目は、物質の説明を正しく書いたうえで、結びつける先だけを差し替えてきます。同じ型が令和3年にもありました。
| 誤りとして出た記述 | 正しい形 | 出題年度 |
|---|---|---|
| イタイイタイ病はメチル水銀が主な原因 | カドミウム | 令和5年 |
| ジェオスミン等が飲料水に混入すると着色の原因 | かび臭(異臭味) | 令和3年 |
令和3年と令和5年は、それぞれこの1点だけで正解が決まりました。残る3つは由来も健康影響も正しく書かれているので、読むのは結びつけ先だけで足ります。
詳細は利水障害とは?かび臭の原因と水道水の汚染物質を整理で扱っています。
イタイイタイ病の原因物質は何か。
カドミウムです。メチル水銀は水俣病・新潟水俣病の原因物質です。
硝酸態窒素が乳幼児に起こす急性影響は。
メトヘモグロビン血症によるチアノーゼです。
鉛が溶出しやすいのはどんな水か。
pH値やアルカリ度が低い水です。水道水では鉛製の給水管からの溶出によることが多いとされています。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月