令和3年度 学科試験1 問3は、水道の利水障害に関する問題です。4つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢1です。ジェオスミンと2-メチルイソボルネオールはかび臭の原因物質で、着色ではありません。
物質名も、産生する仕組みも正しく書かれています。違うのは最後の「着色の原因となる」だけです。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | ジェオスミンと2-メチルイソボルネオールは、かび臭の原因物質です。「着色の原因となる」とした点が誤りです |
| 2 | ○(正しい) | 飲料水の味に関する物質として塩化物イオン、ナトリウム等があり、主に水道原水や工場排水等に由来します |
| 3 | ○(正しい) | 生活廃水や工場排水に由来する界面活性剤が混入すると、泡立ちにより不快感をもたらすことがあります |
| 4 | ○(正しい) | 亜鉛、アルミニウム、鉄、銅は水道原水に由来しますが、水道に用いられた薬品や資機材に由来することもあります |
利水障害は、症状で分けると整理できます。
| 症状 | 原因物質 |
|---|---|
| かび臭 | ジェオスミン、2-メチルイソボルネオール |
| 味 | 塩化物イオン、ナトリウム |
| 泡立ち | 界面活性剤(陰イオン系・非イオン系) |
| 色・濁り | 亜鉛、アルミニウム、鉄、銅、マンガン |
設問は、かび臭の行の物質を、色・濁りの行の症状に結びつけています。
この2つの物質は、富栄養化した湖沼で藍藻類が産生します。設問の「藻類が繁殖すると」という前半は正しい記述です。前半が正しいので、最後の一語まで読まないと落とします。
色や濁りの原因になるのは、選択肢4に挙がっている金属のほうです。同じ問題の中に、正しい対応(選択肢4)と誤った対応(選択肢1)が並んでいます。
この分野は、原因と病気の対応でも狙われます。
| 物質 | 健康影響 |
|---|---|
| カドミウム | イタイイタイ病 |
| メチル水銀 | 水俣病・新潟水俣病 |
| 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 | メトヘモグロビン血症 |
イタイイタイ病の原因をメチル水銀とした肢は、令和5年に誤りとして出ています。
詳細は利水障害とは?かび臭の原因と水道水の汚染物質を整理で扱っています。
ジェオスミンと2-メチルイソボルネオールは何の原因か。
かび臭です。着色の原因とした肢は令和3年に誤りとして出ています。
色や濁りの原因になるのは何か。
亜鉛、アルミニウム、鉄、銅、マンガンといった金属です。水道原水にも、水道に用いられた薬品や資機材にも由来します。
イタイイタイ病の原因物質は。
カドミウムです。メチル水銀は水俣病・新潟水俣病の原因です。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月