建築のこと

CLT建築ってどーなのよ。あれこれ口を出します。

最近にわかに名前を聞くようになった「CLT」。ツイッターのタイムラインをみるとCLT建築のことが結構書かれています。もちろん賛否両論ありまして、

と、まぁこんな具合でござんす。「CLT」と検索すると、日本CLT協会やら、CLT建築推進協議会やらでてきまして、石破茂氏が語るCLTということで、石破大臣の解説付き。

 

そんな建築業界で流行の兆しを見せるCLT建築。僕なりに思うことを書いていこう。

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木のテクスチャと板感が中々良いではないか。

これはロンドンにあるCLT建築の1つ。「The SMILE」という建物らしい。

英語に明るい方は、このHPを見てほしい。そして後で教えてくれると幸いです(http://www.thetulipwoodsmile.info/)。

一瞬ホキ美術館に見えました。

この建築物の形状は置いといて、木のテクスチャと板感がいい。普通、木造建築ときけば柱と梁でつくる建築が目に浮かびます。でもCLTは板材として利用されるので、面が強調される。どこか現代的にみえるのもGOOD。

 

これはコンペ入選作品。実際にできたら、こんな風に見えるのです。

これも、CLTの板感、木のテクスチャが存分に発揮されていますね。

一方でCLTじゃなくていいじゃんって建物もある。

 

鉄骨でやれよ。

わざわざCLTでやる意味ある?という建築の一例(設計者さんゴメンナサイ)。

鉄骨でやれよ。

鉄骨でやれよ・・・。

CLTを使えば国内林業に貢献できるってことも理解できるのですが、建築としてどうあるべきか、そんな視点が欠けているように思います。

木の有難みが無いというか。木材が上画像のように、ツルピカ綺麗にされたら木の愛嬌もへったくれもございません。

「CLT!」、「CLT!」、「CLT!」と技術だけ押し付けられても・・・鉄骨で安く簡単に設計できる建物をわざわざCLTで代替する意味を考えちゃいます。

 

技術先行で良い建築ができる?

日本の建築業界が成熟期に入りまして、各専門家はより新しいことを求めています。特に技術屋さん。でも、技術が先行して「こんな新しいことができたぞー!」って。

何か違うよなぁ。

研究者やメーカー、構造屋さんが盛り上がっているだけじゃんか、と思いませんか。もっと建築家からのアクションが欲しいですよね。

構造屋が出しゃばった建築ほど、みっともない物はない。

 

CLTで林業が復活?本当かな?

「CLT!」、「CLT!」、「CLT!」いう前に考えてほしい。

「CLT」を使うことで国内林業が復活する理由は何か。そして、そもそも国内林業はなぜ衰退したのか。後者の理由は紛れもなく、木材の自由化。つまり外国産の「安い木材」が入ってくるので、国内産の木材が使われない。

これは仮に「CLT」でも同じことではないでしょうか。外国産のCLTを輸入するだけでは?

 

専門家や石破大臣のように「需要が増えれば」国内CLTの価格が下がる、と言っていますが・・・。需要が増えるだけの根拠はあるのですか、と聞くと明確な答えはないように思いますね。

CLTで鉄骨の置き換え建築を創っている現状では特に。

CLTにしかできない建築をつくること。

そして世間、世論がCLTを求めること。そんな気運が高まって初めて、と言えるのではないでしょうか。

 

ともかく。「CLT!」、「CLT!」、「CLT!」と研究者やメーカー、ツイッターに踊らされるのは気をつけましょうぜ。

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