構造設計に関すること

天秤になる部材は気を付けよう。

最近読んだ本の紹介ばかりしていますが・・・。もちろん毎日構造設計もしています。基本的にこのブログは仕事で起きたこと、不満に思うこと、新しく勉強できたことを書いていまして。

この数週間、何も起こらなかったのは喜ぶべきか、悲しむべきか。

で、先日起きたことをちょっと紹介。皆さんも気を付けた方が良いことかも。

一見、なんてことは無い「天秤」になる部材。僕は危うく部材選定を誤るところでした。天秤になる部材とは、片持ち部材のように出寸法があって、その曲げを処理するため2つのピン支点で受ける形式のもの。

絵で示すと分かりやすいですが、改めて紹介するまでもありませんね。

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外力よりも大きくなる反力に注意しよう。

例えば、天秤になる梁は、真ん中の支点には外力よりも大きな反力が作用します。例えば、下記の条件をみてください。

  • 片持ち寸法=2.0m
  • 天秤部分の支点間距離=0.5m
  • 片持ち先端に作用する集中荷重=5kN

このとき、片持ち梁の検討はM=2.0×5.0=10kNmで確認すればOK。次に反力です。真ん中の支点に着目すると、その反力は10/0.35+5=34kNくらい発生しています。実に外力の7倍。

注意したいのは、この反力を受ける部材です。例えば、片持ちスラブを鉄骨部材でうけます。このとき、スラブを先端で受けられなくて、スラブ先端から控えた位置に鉄骨梁を配置します。この鉄骨梁が、上記で説明した「大きな反力」を受ける部材になるのです。

スラブ先端で受ければ問題にならないのに、先端から控えると途端に大きなメンバーになる。

天秤部材には気を付けよう、と思いました。いわゆる「逆せん断」が発生する部材です。逆せん断による増加応力は気づきにくいですし、「ウッカリ」しやすいもの。

もう1つ例を挙げると根巻き柱脚なんかもそうですね。

「なんか普段と違うなぁ」と思ったら徹底的に調べる方が吉。僕の場合、上司が見つけてくれましたが。なんか変だなと感じたら、やっぱりそこは計算するとNGになったり説明しにくい部分だったり。

繰り返しになりますが、注意したいものです。

それでは。

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