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アルミ造のカーポート、渡り廊下など・・・確認申請で構造図書の提出が必要

構造設計

ある物件の確認にて。アルミ造のカーポート(車止め)が計画されていました。構造設計者としては、カーポートなんぞメーカー品(型式認定とか)で意匠のお仕事だと思うでしょう。メーカーに注文して、「後は勝手にやってくれぃ」というスタンスで。

ところが。実は都市計画杭域内でカーポートなどの建築物を設計する場合、6条の第1項の規定に引っ掛るのです。しかも構造図書の提出が求められる、ということで先輩がえらく苦しんでおります。

自分の担当でなくて本当によかった。では、どういった場合にアルミ造のカーポートや渡り廊下は確認手続きが必要なのか?

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延べ面積を原則50㎡以下にすること。超えると構造図書が必要

ネットで探してみるとありました。富山県のHPにて下記を抜粋します。

 

都市計画区域内でカーポートなどの建築物を建築する場合には、建築基準法第6条第1項の規定による建築確認申請の手続きが必要です。

建築基準法及び建築基準法施行令に基づき、平成14年にアルミニウム合金造建築物に関する告示が公布・施行されました。

アルミニウム合金については、それまで建築基準法令に定めがなかったため、特別な認定を得る必要がありましたが、この告示が施行されたことで、特別な手続きをしない通常の建築物として、建築確認を得て建築することが可能となっています。

○カーポートの仕様等について

・原則として延べ面積が50平方メートル以下とする必要があります。

(木造住宅等に付加的に設置する場合は、30平方メートル以下とすること。)

・ただし、50平方メートルを超える場合は、別途構造計算を行い安全性を確認することに

より建築が可能となります。

・その他構造方法等については、下記の告示をご確認ください。

 

○構造方法等についての告示について

・平成14年国土交通省告示第410号(アルミニウム合金造の建築物又は建築物の構造部分の

構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める件)

・平成13年国土交通省告示第1024号(特殊な許容応力度及び特殊な材料強度を定める件)

・平成12年建設省告示第1347号(建築物の基礎の構造方法及び構造計算の基準を定める件)

・平成12年建設省告示第1446号(建築物の基礎、主要構造部等に使用する建築材料並びに

これらの建築材料が適合すべき日本工業規格又は日本農林規格及び品質に関する技術的基準

を定める件)

先輩にコレに嵌ったわけですね。人のふり見てわがふり直す。注意したいものです。

 

アルミのカーポートなんて、皆勝手につくってない?

時々思いますが、住宅街を歩いているとアルミっぽいカーポート沢山ありますね。木造住宅に付加的に取り付けられたカーポートとか(これは30㎡でも確認は必要とのこと)。

本当に確認申請したのでしょうか・・・。勘ぐりたくなります。または面積をギリギリの大きさにしているとか?

 

ただ工学的に判断して、51㎡のカーポートが構造的に良いかどうかなんて不毛な気がします・・・。法律は法律なので、守るしかありませんが。

皆さんも、50㎡を超えるアルミ造のカーポートには気を付けましょうぜ。

ところで弊社では最近、この指摘をよく受けているようです。今回抜粋した富山県HPの説明書きも2016年のもの。何か是正措置でもあったのでしょうかね?

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