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片持ち柱の設計はどうすれば良い?

構造設計

ちょっとした庇をつくりたいとき、又は自転車の雨除けなど、片持ち柱の構造物を設計する機会があります。片持ち柱と片持ち梁で屋根を受ける構造ですね。

なんてことない。計算的には簡単な構造物なんですが、その計算方法を考えてみました。

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片持ち柱の柱脚を露出柱脚にしたときの検討内容

片持ち柱は柱脚固定が原則です。で、柱脚を固定にするには埋め込み柱脚にするとか、根巻き柱脚にするなどの対応が必要。ただ露出柱脚で片持ち柱脚をつくることもままあって、例えばRC躯体に鉄骨梁を取り付ける場合。

RCに鉄骨を埋め込むんじゃなく、無収縮モルタルを敷いてベースプレートアンカーボルトをRC躯体に打ち込む。そしてベースプレートに鉄骨梁を溶接する納め方。

 

僕がいる事務所では、これを片持ち梁として良く使っています。計算的なロジックですが、まず片持ち梁として梁を設計します。固定端に曲げが発生するので、これを露出柱脚のボルト、ベースプレートで処理する、というもの。

同じように、片持ち柱でも露出柱脚にしておいて、片持ち柱で設計⇒固定端の曲げをアンカーボルトとベースプレートで処理します。

 

片持ち柱を露出柱脚にすると変形が厳しくならないか?

こういった計算は広く行われている、らしいのですが僕は納得がいきませんでした。なぜなら「変形が厳しくならないか」と思ったからです。

先に述べた方法で設計した露出柱脚は、計算上「固定端としたときの曲げを処理した」だけであり現実、露出柱脚に変わりありません。

 

何が言いたいのかというと、曲げよりも変形が厳しくならないか?と思うのです。曲げは長さの二乗、変形は長さの三乗ですもの。おまけに、こういった構造物は重量が軽い。曲げで決めた柱脚は貧弱なものです。

小さな構造物ですからルート1-1に該当し、層間変形角のチェック義務はないのですが、あまりにフラフラだと気持ち悪いです。少なくともCo=0.2のとき1/200以上は確保したいわけですし。

 

例えば、柱脚にバネを考慮して片持ち柱の変形を出してみる。すると驚くほど変形が大きくてアンカーボルトをもっと入れないとダメなはず。

そう考えると柱よりも梁の方が怖くて、根元がフラフラだと変形して落ちてしまうわけですから。

 

片持ち柱の構造物を露出柱脚にするとき、バネを入れ、ボルト本数やベースプレートを決める方法もあるのかな、と思いました。固定端にした曲げを処理する方法より厳しくなると思います。

 

計算は簡単だけど、片持ち柱は静定構造。応力だけでなく変形にも注意して、特に足元は注意しましょうぜ。

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