構造設計に関すること

角鋼管柱に小梁を取り付ける時の、支点間距離の考え方

鉄骨小梁を計算するとき、スパンは皆さんどう設定していますか?

小梁は普通、大梁に対して設けます。ですから、通り芯で計算する人、大梁芯で計算する人など、様々です。

以前外注さんには高力ボルト芯で計算されている方もいました・・・。でも、そこを支点と考えると、その反力を大梁まで伝えるためにガセットPLで曲げとせん断伝えないと。もちろん、その補正計算はしてありましたが。

 

さて、小梁は大梁に接合する以外に、柱へ取りつく場合があります。例えば角パイプにガセットプレートを溶接し、H鋼梁を取り付ける場合、どこが支点になるのでしょうか?

先輩の計算書を見させてもらうと、柱芯間距離で小梁の検討がしてありました。でも、考えてみてください。確かに柱芯間距離は安全側の判断ですが、ガセットプレートの溶接位置は角パイプの外面です。

つまり、柱面距離でも良いのではないかなぁと思います。あとは、小梁に発生するせん断力を隅肉溶接で伝達できれば、柱へ流れるわけですから。

計算がキワドクなると、この差は大きいです。曲げ応力はスパンの二乗、変形はスパンの四乗で効いてくるので。

仮に柱芯距離と柱面距離が0.95の比率しか違わない(5%程度)としても、二乗すれば1割違います。四乗すれば2割です。

部材を不必要に大きくしたくないとき、支点間距離から見直してみる、というのも1つの手かなぁと思いました。

ただ、人間はそこまで勇敢になれなくて。結局、ギリギリの部材は計算を精密に行うよりも、サイズアップしたくなるんですけどね。

その気持ちを振り払って、より精密解を目指し、真の部材サイズに迫る人が構造家になれるのかなぁと思いました。

それでは。

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