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露出柱脚のキレイな納め方のコツは?

構造設計

ども、Tです。

柱脚には3種類あります。露出柱脚、根巻き柱脚、埋め込み柱脚です。構造的に言えば、この3つは『ピン』、『バネ』、『固定』というように、柱脚の条件が違います。

露出柱脚は、施工性の良さから小さな鉄骨造で多く使用されます。

柱脚がピンということは、曲げの負担を一切期待しないので(柱脚の設計では柱頭曲げの2~3割で検討はします)、変形が大きくなったり、柱頭の曲げが大きいので、柱や梁断面が大きくなるのです。

 

しかし、建物の規模が小さければ、多少応力が大きくなっても問題にならず、むしろ根巻きや埋め込みにするよりも、コストや施工的にもメリットが多いことが特徴です。

そんな露出柱脚ですが、納まりには注意する筆ようがあります。露出柱脚がキレイに納まるコツについて、簡単に説明しましょう。

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柱型がGLより上に出ないように。

意匠的に注意したいのは、柱型がボコッと地上にでてしまうこと。見た目はもちろんですが、躓いても危ない。

さて、露出柱脚はRC柱にアンカーボルトとベースプレートを設置する接合部です。例えば、200角の鉄骨柱ならRC柱は最低550角は必要です。鉄骨柱とRC柱は中心に位置するので、柱型がボコッとなるのです(平面的に)。

 

ですから、RC柱がGLよりも下になるように、柱脚レベルを下げることが一般的です。また、アンカーボルトはベースプレートよりもナットとボルトのねじ山分出っ張ります。

これも、地上に出ると見っともないので、柱脚を下げることが効果的なのです。一般的に200~300mm下げれば、アンカーボルトのかぶりを確保しつつ、地上には出てきません。

 

また、基本的に鉄骨柱とRC柱の中心は一致させるのですが、RC柱自体を偏心させる納め方もあります。しかし僕は採用したことがありません。なぜなら、鉄骨柱とRC柱がの芯が位置しないと、柱から作用する軸力を、RC柱に伝達する際、偏心曲げが発生するためにです。

偏心曲げをRC柱へ伝達するためには、当然ベースプレートやアンカーボルトで負担します。つまり、大きな柱脚になります。これは不合理ですし、長期時に不必要な応力を発生させたくはありません。

地中梁配筋とアンカーボルト、RC柱の主筋は納まるか?

これは見た目の問題では無いですが、地中梁の配筋とアンカーボルト、RC柱の主筋位置は確認しておきましょう。

特に、地中梁がRC柱の外面についたとき、地中梁の主筋はRC柱の主筋の内側に配置されます(RCの納まりと同じ)。

ですから、そう自由に配筋できる訳でもありません。あとは、あきを守って配置すると、アンカーボルトに当たってしまう、なんてことも。

 

RC柱の大きさを決める時は、以上の納まりをチェックして決めましょう。また、地中梁の幅を狭くしすぎると、鉄筋が普通よりも鉄筋が並ばない事態もおきるので、注意しましょうね。

ディテールって難しいですからねぇ・・・。僕は結構な頻度で、本を読んでディテールを勉強しています。

 

最後に、構造部材の納まりの本を紹介しますね。

下記の本は構造家の2人が執筆した本なので、学ぶところが多いです。

他の口コミはコチラ⇒ 納まりのしくみを徹底解剖 構造ディテール図集

こちらは鉄骨造の設計と基本ディテールが学べる本。1冊持っておくと便利です。

他の口コミはコチラ⇒ 鉄骨造入門: 設計の基本とディテール

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