構造設計に関すること

杭頭補強筋の定着長さはどうやって決めている?

ども、tyazukeです。

皆さん杭頭補強筋の定着長さをどうやって決めていますか?

杭頭を固定とするためには、杭を所定の長さ埋め込む方法と、杭頭補強筋を基礎部に定着させる方法があります。

 

で、杭頭補強筋を基礎部に定着させるとき、必要な長さを定着させるのですが、一体いくつ定着させれば良いのか明確な基準が無いように思います。

杭基礎施工便覧

 

例えば、一般的に行われている方法は杭頭から「40d」直線定着させるもの(国交省の基準だったかなぁ・・・)。

しかし、建築学会の配筋指針を読むとコレが「L2」になっています。L2の定着長さを読めば30d。またフック付き定着とすれば20dです。

 

なぜそんなに考え方が違うのか理解できませんが、せっかく建築学会が最新の知見を更新しているのに、それに国の基準や各省が追従しなければ全く意味がありませんね。

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RC規準より計算で確認する方法

RC規準2010年版から計算で確認する方法はどうでしょうか。例えば、鉄筋径D19の場合、40dだと

L=40×19=760mmです。

次に計算で確認すると、

L=1.25x345x19/10×1.35=606mm<40d

となり、40dよりも短くなります(なるはず・・・)。もちろん簡単のため、40dとしても結果安全側なので良いかもしれませんが、いたずらにコンクリートボリュームが増えるし。

計算で確認する方法があるのなら、余分に定着長さをとらなくても良いのでは、と思います。

 

公共工事仕様書が優先

とは言ったものの、公共物件の場合、物件がどのような仕様で設計するのか示した仕様書がすべてです。

設計者の判断によるものもあれば、直線定着40dを推奨するものもあって、考え方がバラバラ。

 

設計者側としては、とても困ります。それに各都道府県でも統一した見解がありませんよね。杭頭補強に限った話ではないのですが。

これが建築の良いところであり悪い部分です。土木なら「右にならえ」と親方が言えば、皆が倣う。でも建築は左向いたり、前や後ろを向く連中がいる。

全く困った話です。

ところで杭関係の話題として、杭の施工誤差も忘れてはならないポイントです。今回の話題とは直接関係ないですが、下記の記事に詳細をまとめています。合わせて参考にしてください。

杭施工誤差が生じた時の対処法について

今回説明しきれなかった杭の設計・施工方法は、下記の本が参考になります。実務者向けの本ながら、理論もガッツリ書いてあります。

1つ注意点は、日本道路協会から出版された土木系の図書ということ。建築と若干考え方の違いがあることをお忘れなく。

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