建築業界の分析

最終更新日: 2019.09.29

オープンデスク問題と石上純也氏の炎上について

ども、tyazukeです。

少し前に、建築界隈でtwitterを賑わせた話題がありました。

オープンデスク問題です。

 

炎上の発端は、この話題でした。

写真の芸能人みたいなハットをかぶり、絶妙な決め顔をする御仁が石上純也氏。

石上氏は、こんな感じの方なのですね。石上純也―ちいさな図版のまとまりから建築について考えたこと (現代建築家コンセプト・シリーズ)

 

見ようによっては、2日ぐらい徹夜して酒をあおった次の日の朝の、調子の悪い星野源にも見えます。

オープンデスク問題の前に、まず、建築家の服装クセ強すぎ問題を取り上げてほしかった・・・。

 

さてこの問題、石上氏がtwitter上でも叩かれて、結局、報酬を支払うことになり決着したそう。

その後も、twitter上では建築家の方を巻き込んでの議論が起こり、twitterの使い方を完全に間違えた豊田啓介氏の連投もありました(これは、その最後のツイート)。

気になる方は、このまとめを。https://togetter.com/li/1331085

 

何となくこういった話題に強そうな、ローマ字表記が香ばしいRyuji Fujimura氏の意見ものせておきます。この方もtwitterの使い方違っていますが、熱のこもったツイートでした。

 

じゃあオープンデスクって、そもそも何なのよと気になってので調べてみると、JIA(日本建築家協会)のHPにこう書いてあります。

この制度は、アルバイトの紹介もしくは就職活動を目的としたものではありません
学校での学習同様、真摯な態度でお望みください。応募お待ちしております。

 

さらに、制度内容を詳しく見ました。気になる点を下記に列挙します。

この制度は、建築家を志す勉学途上の学生に対し、会員建築家の事務所がその門戸を開き、長期にわたってその制作活動に接する場を提供することにより、日本建築家協会(以下本会という)が建築家教育の一端を担うことを目的とする。

(受け入れ態勢)
第6条 受入事務所は適用学生のため、4条で定める期間内において可能な限り勉学の場を提供するとともに、本制度の目的に添うよう、その便宜を計り勉学を指導、援助する

(適用学生の受ける便宜と規則)
第7条 適用学生は勉学の場の提供を受け、その事務所の許容する範囲内で事務所の所有する施設、資料等を利用することができる。
2 適用学生は当該事務所の就業規則及び慣例を尊重して行動しなければならない。

詳しくはこちらに書いてあります。http://www.jia.or.jp/activity/committee/kyouiku_kanren/opendesk_rule.htm

 

つまりオープンデスクとは本来、

オープンデスク=学校外での勉学の場(課外学習)

に近いもの、と捉えてよさそう。アルバイト、労働とは別物。

 

今回、石上氏が炎上したのは、

「オープンデスク」なのに、その内容が「勉学」ではなく、「労働に近いこと」

が理由。

要するに批判側は、「タダ働きさせるな」と言いたい。

一方、石上氏側は「これは労働じゃなくて、勉強だからね。むしろ無料でお勉強させてあげるんだよ☆」みたいな感覚。石上純也―ちいさな図版のまとまりから建築について考えたこと (現代建築家コンセプト・シリーズ)

 

日本のオープンデスクという制度が海外にあるのか調べてないですが、

  • 「無償サービス、オッケー!」な日本勢
  • 「サービスするのは有料だよ?当たり前でしょ?」な海外勢

の文化的違いが、うっすら見える気もします。

 

また、石上氏だけの問題ではなく、業界全体の問題かと思います。今回たまたま、有名建築家の石上氏が矢面に立っただけなのです。

芸能人みたいなハットをやめておけば、目立たず話題にならず、炎上も無かったやもしれません。

 

このご時世、「労働」に関する世間の目は厳しいです。

オープンデスクに来た学生を「労働力」として使う、ブラックな事務所はまだまだあるのでしょうか。

 

HPに「オープンデスク募集」と書いている設計事務所は、学生さん共々ご注意ください。

 

最後に言っておきたいのですが・・・僕は、石上純也氏、豊田啓介氏、Ryuji Fujimura氏は、大好きな建築家です。石上純也―ちいさな図版のまとまりから建築について考えたこと (現代建築家コンセプト・シリーズ)

よし、これでdisってない!

以上!

 

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