ども、Tです。
設計職はクリエイティブな仕事だと、僕たちは思っています。しかし本当にそうでしょうか?考えて見てください。例えば、構造設計の大部分の業務が諸条件の入力・入力の修正です。
また、図面を描く業務もCADで描いていますが、本当に人間でしか出来ない行為でしょうか?CADオペさんに図面を描いてもらっているなら、機械に置き換わっても可能しょう。
将来、『無くなる仕事』と『残る仕事』の違いは『人間らしさ』だそうです。人間らしさとは、仕事に心があるかどうか。
例えば、機械的に薬を処方する医者はマシンに置き換わり、細やかなサービスができる看護士の仕事が残ります。
そう考えると、建築の仕事なんて全部なくなるのではないでしょうか。
『いや建築の仕事は複雑だから人間にしかできない』本当にそうですか?AIは人間より複雑なことを正確にこなします。
今回は10年後に無くなる建築の仕事を考えました。下記の参考になります。
VRとAIの進化が裏付ける、ワークシフトの未来
VRやAIの進化が注目されています。特にVR(バーチャルリアリティ=仮想現実)の利用は、ここ数年で沢山みかけるようになってきました。
プロジェクションマッピングもVRに近い技術ですが、既にイルミネーションの1つとして一般的です。
また、VRゴーグルを身に着けて、バンジージャンプや深海体験のゲームも体感できます。これは、視覚、聴覚の情報を仮想現実の空間で認識できますが、近い将来、全ての感覚が仮想現実内で体験できるでしょう。
映画マトリックスのような世界(地球人は仮想現実内で普通に暮らし、現実はマシンに脳と肉体を支配されていた)は、案外近い未来かもしれません。
一方AIに注目すると、携帯の音声サービスSIRIが身近にあります。数万、数億という情報を毎日処理して記憶として蓄積し、人間の質問に対してより明確な答えを導きだすよう進化するのです。
また、数か月前には、『AIが絵を描いた。』『AIが小説を書いた。』など少し奇妙に思えることも現実に起きています。
絵や小説は、立派な『創作活動』ですが、それすらAIができてしまうと、出来ないことは何もないかもしれません。
一番早く人間対AIの構図ができあがったのは、ボードゲームです。例えば日本の将棋は、『プロの棋士にAIが勝つ』ことが普通になっています。
囲碁、チェス、オセロでも、AIは成果を出しています。
将棋や囲碁、チェスは戦争を模擬した戦略戦ですが、その戦略戦でAIに人間が負けるということは、仮に人間60対AI40くらいのパワーバランスでも世界がひっくり返るかも・・・というのは僕の俗な想像でしょうか。
オックスフォード大学の判断
さて、オックスフォード大学ではあと10年で「消える職業」「なくなる仕事」
702業種を徹底調査してわかったそうです。
これは、前述しているように、AIやVR技術の発達により『人⇒マシン』へのワークシフトが原因です。
なぜなら人を雇うよりマシンに仕事をさせれば人件費はかかりません。労働時間に制限もないので、24時間フル稼働で仕事をさせることもできます。
経営者は人間を雇うより、マシンを買った方が得です。より経営状態を良くし、稼いだお金で高性能なマシンを手にする。どこかで見たSF映画のようです。
では労働者はどうなるか?
仕事が無くなります。
オックスフォード大学の教授が、今の仕事は半減するという論文を出しました。下記転載
たとえばバーテンダーの仕事。これがコンピューターに代わられる確率は77%?。そんな大胆予測を披露した論文が全世界で話題だ。論文の執筆者が本誌に語った、凄まじすぎる「雇用の未来」。
仕事はほぼ半減する
「コンピューターの技術革新がすさまじい勢いで進む中で、これまで人間にしかできないと思われていた仕事がロボットなどの機械に代わられようとしています。たとえば、『Google Car』に代表されるような無人で走る自動運転車は、これから世界中に行き渡ります。そうなれば、タクシーやトラックの運転手は仕事を失うのです。
これはほんの一例で、機械によって代わられる人間の仕事は非常に多岐にわたります。私は、米国労働省のデータに基づいて、702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析しました。その結果、今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至ったのです」
人間が行う仕事の約半分が機械に奪われる?そんな衝撃的な予測をするのは、英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授である。
そのオズボーン氏が、同大学のカール・ベネディクト・フライ研究員とともに著した『雇用の未来?コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文が、いま世界中で話題となっている。
同論文の凄味は、702の職種すべてについて、コンピューターに取って代わられる確率を仔細に試算したことにある。言うなれば、これから「消える職業」「なくなる仕事」を示したに等しく、これが産業界に衝撃を与えているわけだ。
では次に、10年後に無くなる建築の仕事を考えてみます。
CADオペは仕事が無くなる。
CADオペさんの仕事は確実に無くなります。最も人間らしくない仕事だからです。機械的に図面を描くだけなら機械に任せて良いでしょう。
トレース屋さんの仕事は無くなる。
トレースをする、という仕事も当然なくなるでしょう。例えば既存図をキャドデータに起こす仕事はAIに置き換わるでしょう。
模型屋さんの仕事は無くなる。
2Dの図面から立体的な模型を作成する業務も必要なくなります。最近では3Dプリンタの技術も向上してきました。
家庭用3Dプリンタも出現しています。
確認申請機関の仕事は無くなる。
建築基準法に照らし合わせて図面や図書のチェックを行う仕事は必要なくなります。機械的な仕事なので、人間が行う必要が無いと判断されるでしょう。
実施図面を得意とする人の仕事は無くなる。
極論を言えば、実施図面を描く仕事はなくなります。人間は基本設計や基本図の作成に時間を費やすことができます。
実施図面を描くのはロボットやAIです。彼らの方が正確に納まりを描くことができます。
構造計算の入力作業は無くなる。
構造計算の入力業務は将来人間の仕事ではなくなります。まずは意匠設計者が行うようになり、その後AIが担うでしょう。代わりに構造設計者は、本来力を入れるべき構造計画の仕事が増えます。
確認申請図書の作成業務の仕事は無くなる。
確認申請図書を作成する業務は必要なくなります。既にお気づきかと思いますが、申請図書は毎回同じようなことを書いているはず。
だったら人間が行う仕事ではありません。
未来を生きる術
会社員としては業務量が少なくなるのは嬉しいことです。しかし、『仕事がなくなる』のは困った問題です。
仕事がなくなったとき、僕たちはどうやってご飯を食べていくのでしょう。僕は20代ですが、このまま何もなければ数十年の命が残されています。
これは僕の結論ですが、建築の設計業務だけに囚われず、未来を生きるために複数の職能を身に付ける時代かもしれません。下記も参考にしてください。
最後、10年後に食いっぱぐれないための本を紹介しておきます。
下記の本は、建築士の資格が活かせる設計業務以外の仕事を紹介しています。10年後は副業も必要になる。だったら、建築士を活かして設計業務以外の副業が高効率だ。
極論を言えばサラリーマンで副業1000万円あれば、一生心配ないでしょう。そんな夢物語をやってのけた男が書く指南書。