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トラス梁の設計で注意する点は何?

構造設計

学生のときはラーメン構造よりもトラス構造の方が簡単でした。節点法か断面法で軸力を求めて終わりですからね。ラーメン構造は鉛直荷重に対しては固定法、水平荷重はD値法という小難しい計算手段を使わないと解けないので。

で、社会人になってみるとラーメン構造の簡単なこと。もちろん手計算でやるとそれなりに面倒ですが。電算でやれば入力して終わり。継手もSCSSの標準を使えば終了。ほとんど何も考える必要がありません。

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一方、トラス梁は何が面倒?

電算に入力できない時点で面倒ですよね。任意フレームなり手計算で解かなきゃですから。トラス梁で決める部材は下記の通り。

  • 上下弦材
  • 斜材
  • 束材

1つの梁に対して、3つの部材も決めないとダメなんて。大変です。

 

ざっくり概算はできる。

でもざっくりと概算はできます。電算ではトラス梁が入力できませんから、断面性能を入力した梁として扱うと思います。電算結果を見ると一般梁なので曲げとせん断力が生じていますね。

曲げモーメントは押し引きの連成した応力です。つまり、

  • 曲げモーメント/トラス梁のせい=上下弦材に生じる軸力

で求めることが可能です。ついでにせん断力も分かってますから、節点法で斜材と束材の軸力が算定できます。

 

斜材は有効断面積、束材は座屈長さに注意しよう。

応力を求めるだけでも面倒です。さらに引張力が作用する斜材は部材断面積そのままを使用できませんよ。ガセットプレートと部材芯が偏心していますので、偏心応力を考慮して断面積を控除します。これが有効断面積です。

控除する断面積を小さくするにはボルトを沢山打てばいいです。最低でもボルト本数は3本以上欲しいですね。

束材は座屈長さに注意します。1本材なら弱軸方向の細長比から座屈耐力を算出します。2本を組みわせるとこれは、『つづり材』が必要です。つづり材を考慮した細長比から座屈耐力を求めましょう。鋼構造設計規準の圧縮材の項目に詳しく書いてあります。

 

結論 トラス梁は面倒だなあ・・・。

僕だけですか?

トラス梁の設計は簡単にできないし、図面を描くのも面倒。溶接部やボルトなど接合部の検討も多いですからね。ま、上記の計算は最低限知っておくといいですよ。

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