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直感で構造設計を理解する方法とは?

構造設計を長年続けると「直感」が身につく。

ぱっと図面や建物を見るだけで、瞬間に「あ、これヤバイ(持たない)」という感覚に襲われるわけです。

ではどうやって、その直感力を高めるのか考えてみます。手っ取り早く知りたい!という方は、下記のリンクをどうぞ。直感力を高める、おすすめの本です。⇒直感で理解する! 構造設計の基本

 

直感力を高める方法

元々わたしたちは重力場で生活しているので、鉛直荷重に対しての感覚は特に優れています。ジェンガとか積み木で遊んだ経験のある方はわかりますね。

ただ日本の「構造設計」は、地震力に対する設計と言えるぐらい、地震力で部材断面が決まります。よって、優れた構造設計者は「地震力(水平力)に対する直感力が凄まじい」です。

彼らはいかにして直感力を高めたのか。

1つの答えは、「経験」です(ごく当たり前のことですが・・・)。バットを何百、何千回と振れば「それなりになる」ように、構造設計も数をこなせば「それなり」になる。経験が蓄積され、知識となり、知識は体に染み付き「感覚(直感力)」へと昇華します。

 

直感力を高める2つ目の答えは、「空間を把握する力」を鍛えること。若手設計者が陥りがちな、空間把握能力の欠如。これはそのまま直感力の欠如につながります。

建築図面は二次元が一般的です。しかし、建物は立体。当然、力も立体的に流れるので、空間把握能力が乏しいと、力の流れを直感的に掴むことは難しいのです。

 

代表例が、「床面に伝わる地震力の処理」だと思います。ブレース構造、耐震壁付きラーメン構造で設計すると、立面的に力が上手く流れていても、そもそも床面が耐震要素まで力を伝達できるのか疎かになる場合があります。

力の伝達が平面的にしか理解できないと、前述した「罠」にハマってしまうのです。

 

さて、空間把握能力を高める方法は、やはり経験を積むことですが、案外手っ取り早いのは書籍を読むこと。というのも、「若手が陥りがちな罠」は、ベテランの構造設計者も全員通ってきた道なわけで。書籍を読むと、その辺の対処方法が事細かに書かれています。

書籍を読んで直感力を高めるなんて、「本当か?」と思うかもしれませんが、実に効果があります。知ると知らないでは大違い。

 

で、僕も直感力を高めたくて、こんな本を買ってみたんですが、前述した直感力を高める方法やら構造設計のイロハまで、上司から教わったことの9割が書かれていました。⇒直感で理解する! 構造設計の基本

良書です。実際に大変好評のようで、次回作(直感で理解する構造力学)も発売予定とのこと。

最近は本当に良い本が増えて嬉しいですね。これからバリバリ設計に励む若手さん、中堅設計者にもおすすめです。

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