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溶融亜鉛メッキ高力ボルト大臣認定品とする件

構造設計

ども、Tです。

1年間に1回は謎の独立庇を設計することがあります。誰が何のために、こんなちっぽけな仕事をとってきたのか、定かではありません。

「こんなの意匠設計者だけでやればいいのに」と、何度思ったことか。

 

で、独立庇は外部に面するので構造体を溶融亜鉛メッキにするわけです。柱・梁だけでなく高力ボルトも全部ね。

溶融亜鉛メッキ高力ボルトをF8Tと言います。今回は、F8Tにまつわる小ネタを1つだけ紹介しましょう。

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F8TはJIS規格に登録されていない

建築材料は一般的にJIS規格品か、JAS規格品、大臣認定品である必要があります。基本的に指定建築材料はJIS規格品です。

例えば六角タイプの高力ボルトはJIS高力ボルトと呼ばれています。一方、F8TはJIS規格品じゃないんですねー。意外と忘れがち。

そうすると何が起きるか。「F8Tの性能を証明する認定番号を明記しなさい」とか質疑がくるわけです。

建築基準法第82条一号~三号の構造計算による場合は、上記の性能とする旨は省略することが可能。ただし、四号建築物はF8Tの性能が確認できるよう、大臣認定品を使うことが原則です。

 

SCSS-H97はF10T用のことをお忘れなく

もう1つ紹介。

何も考えず保有耐力継手にできる優れものSCSS-H97は、F8Tには対応していません。それをよく知っている審査機関は真っ先に質問してきます。

僕たち設計者も忘れることなく、F8Tとして高力ボルトの耐力を低減した検討書を作っておきたいですね。

SCSSに明記されているボルト本数より少し増えるかな、と思います。又は全く変わらないことも。

 

まとめ

設計事務所に所属する営業マンたちよ。

余計な仕事を取ってくるんじゃない。

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