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【書評】構造設計の実務おすすめ本 JASCA S造建築構造の設計

構造設計

今回は構造設計のおすすめ実務本を紹介します。対象は、構造設計実務の初学者です。私もこの本に何度も助けられました。

研究に夢中になると構造設計はできない。

僕は大学院で構造系の研究室でしたが構造設計の学習をしていませんでした。それよりも自分の研究に熱中していましたから。一方、構造設計で重要なことは力の流れを理解すること。

これを疎かにして難しい計算にのめり込んでいる人は要注意です。ただ大学院の知識は無駄な勉強ではありません。今の能力を発展させるエンジンだと思います。

 

構造設計が初めての人でも分かりやすい。

本書の特徴は実務初学者向けの本であることです。構造設計の概要や仮定断面の求め方、過程まで。

非常に丁寧です。

実際の設計例に沿って仮定荷重→許容応力度の設定→モデル化→小梁の計算→躯体の計算仮定等、とてもわかりやすい。構造設計の経験が無い人でも、少しづつ前に進むことができます。

 

手計算の勉強になりにくい。

ただし躯体の計算は、計算プログラムを使うことが前提です。固定法の計算例はありません。もし固定法を忘れた人は別の参考書を読むしかありませんね。
学生の頃から持っている構造の本は、実務では即効性が無いし理論的なことがほとんどなので、あまり役にたちません。一方、本書は知りたいことが直に書いてあって、即効性があります。かゆいところに手が届くような本です。

構造設計者を目指している人は購入をおすすめします。

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