労働のこと

建築や構造に関する『熱』が薄れていく中で・・・。

以前からブログで書いている通り、僕は建築や構造に関する『熱』を既に失っています。このまま設計事務所で働いていいのか?、正直疑問です。もちろん、世間には不満をもって働いている人の方が大半でしょう。ですから、僕の不満も言ってみれば『普通』かもしれません。

分かってはいるのですが・・・。

ところで、『熱』が覚めた要因はいくつかあります。と言うより、そもそも建築や構造が好きじゃなかったかもしれませんが。ともかく、『熱』が覚めたキッカケを少し紹介します。

  1. 過労で体調を崩し気味になってしまった。
  2. ツマラナイ業務が大半だった。
  3. 建物が出来上がって、感動しない自分がいた。
  4. 誰にも喜ばれない仕事だと気づいた。

この4つです。設計者の皆さんなら、『あるある』と頷いてくれるかもしれません。僕は去年、潰瘍で仕事を休みがちになってしまいました。ピロリ菌はおらずストレスが原因だったのです。生きるためには体が一番大事です。それは、仕事の何十、何百倍も大切。ですから、過労して体調壊すまで働く仕事はないと気づいてしまいました。

2つ目は、ツマラナイ仕事が大半だったことです。規模は小さい上に、やたらと細かくややこしい改修設計業務。大量の書類作成。これらは、時間がかかるだけの仕事です。

3つ目は、建物が出来上がって感動しない自分に気付いた瞬間です。それは1年目でした。初めて小さな小屋を1人で設計しました。100㎡に満たない建物ですが、時間だけは一人前にかかってしまいました。それは苦労した物件です。設計が終わって、正直な感想が『やっと早く帰れる』だったのです。また、その建物が出来上がった日、僕は見学に行きました。が、何も感じませんでした。このとき、僕はモノづくりに興味がないんだなぁ、と知りました。

最後に、構造設計という仕事が『誰にも喜ばれない』ことが嫌になりました。意匠設計は、綺麗な外観や内観にすると喜んでもらえます。僕たち構造設計者の仕事は、『何事も起きないように』建物を設計する仕事です。建物は変形しなくて当たり前、歩いて振動しなくて当たり前。当たり前をつくる仕事なんです。『床が抜けない建物を創ってくれてありがとう!』とは、言われませんよね。

本当に、孤独な仕事です。

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建築や構造に関する『熱』が薄れていく中で・・・。

ところで、再来年に30歳になります。建築や構造への熱が薄れていく中で、『普段の生活』を大切にして生きたいなぁと思っています。設計事務所で働く皆さんは、日々の生活を大切にしているように見えません。

他の方がどうかは知りません。少なくとも、僕が居る事務所の上司や先輩を見ていると、『こんな人生を歩みたくない』と思ってしまいます。

毎日、毎日、膨大な業務をこなして土曜日も出勤して、まさに血反吐を吐いてる方沢山います。仕事は生活のためかもしれませんが、日々の食事、睡眠、家族との時間、それら全ては、未来に当たり前にあるとは言えません。

自分自身、『潰瘍』になったとき、そう思ったのです。

僕たちは、当たり前にあると思っている『未来』のために、一生懸命働いています。でも、そのために日々の生活をないがしろにしているのです。未来は、『今この瞬間』の積み重ねに過ぎません。当たり前にあるハズの未来は、急に病気になって無くなるかもしれない。交通事故を起こすかもしれない。不運の事故が起こるかもしれない。何が起こるか、わからないのです。

そんなことを思っているとき、思い出したのが『田舎の両親』でした。毎日家族で食卓を囲んで、休日も家族と一緒に遊ぶ。その平凡な生活が、素晴らしいと思うようになりました。

再来年30歳になります。田舎生まれ、田舎育ちの僕は、やっぱり田舎に戻って平穏に暮らそう。そう思っています。構造設計は辞めています。できれば、文筆の仕事を続けていて、静かに暮らしたいものです。

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