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【書評】すぐにわかる構造力学、を読んで本当に分かったこと。

構造設計

ども、Tです。

学生の頃、どうしても曲げモーメントとたわみ角法が理解できなくて色んな本を読みあさっていました

曲げモーメントは計算できますが、どんな応力かイメージできない。たわみ角法は不静定梁を解く方法としては難解な部類に入りますし、積分を使いこなせないと式の誘導もできず挫折。

 

理解できない人(僕もそうでしたが)は、式の意味が理解できない上に誘導式や結果的に用いる式が長いから「やーめた」ってなりますよね?

それでも大学院になったころ、これくらい理解しなきゃヤバいかなあということで買った本がコレです。

すぐにわかる構造力学

 

この本で初めて曲げモーメントが感覚的に『分かった』。

見た目はポケットサイズの手帳くらいの大きさでいい感じの緑色カバーです。特徴は、分かりやすい挿絵と言葉で力学のキーポイントが説明されていること。

例えば、1.1の章では「曲げモーメント図を見れば回転の方向がわかる」というタイトルで始まります。

 

このタイトルでグッと引き込まれます。これまで、構造力学を数学や物理の延長で学んできた人にとっては、感覚的に曲げモーメントを知る良い機会ですね。計

算で曲げモーメントを算定するのも、もちろん大事です。が、曲げモーメントが作用したときに、『どんな変形をするか?』ということも知りたい情報。

 

曲げモーメント図を見て回転の方向がわかるようになれば』、部材の変形を簡単にイメージすることができます。このように、たわみ角法を解く前に必要な曲げ、せん断力、軸力等、一通りの応力について説明があります。

ですから、前半は学び直しの意味でも役に立つ本です。文章も柔らかいので、参考書というよりは構造の読み物として気楽に読めます。僕は、この本で初めて曲げモーメントの本質的な意味が分かりました。それまでは計算で算定していた数字が直感的なイメージに変わった瞬間です。

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絵が堅苦しくなくて、良い。

挿絵が分かりやすい理由は堅苦しくないこと。大抵、構造力学の絵って堅苦しいじゃないですか。全部、直線で絵が描かれてて疲れます

余談ですが自然界に『直線』は無いそうです。だから人間は直線の中にいると疲れてくるみたい。街中にいると疲れて森にいると癒されるのは、そんな理由もあるかもしれません。

 

本書の挿絵はフリーハンドに近い形でゆる~く描かれています。これが意外と味があっていいんですよね。身構えることなく読めるので。

 

まとめ 『わかるきっかけに出会うことが大切』、が分かった。

構造力学も他の勉強も、わかるきっかけに出会えれば急に理解することができます。この分かるキッカケは人それぞれですが、やっぱり上手い参考書に出会うとか、説明が上手い先生や先輩に出会うのが良いです。

僕が、たわみ角法や曲げモーメントを理解できたキッカケは本書でした。『すぐにわかる』という触れ込み通り、すぐにわかると思います。

 

一般の参考書よりゆる~くて読みやすい。とりあえず、たわみ角法やモーメントの意味、モーメント図がわかりませんって人は一度読んでみると良いと思います。構造力学苦手だった僕でも読めますから、皆さんは楽勝ですよ。

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