構造設計に関すること

柱芯とブレース芯がズレたときの柱脚の設計について

ブレース構造って面倒ですよね。納まりも考えることが多いし。ラーメン構造ばかりやっていると、たまに行うブレース構造が面倒で・・・。

ブレースの納まりとして大原則が、ブレース芯と柱芯、梁芯を合わせることです。ブレース構造にすると、ブレースにほとんどの地震力が集まります。ですから、ブレース芯と柱、梁芯を合わせないと、部材が力を受けて曲がってしまいます。

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仕方なくブレース芯がズレたときは?

しかし、最近は柱芯と梁芯を合わせる納まり自体、見かけません。一般的に梁の外面と柱の外側に合わせますよね?数十ミリですが、部屋を大きくとれるメリットがあります。

ですから、そもそもブレース芯と柱芯、梁芯を合わせることができません。このとき、ブレース芯と梁芯を合わせることにしましょう。柱芯はズレても、柱に作用する曲げが板厚で持つこと、また偏心曲げが伝達できれば問題ないわけです。

ただ、H柱の場合だとブレースが偏心することで、『フランジにガセットがとりつきます』。板が片持ち上に曲げられるので、かなり厳しいと思います。同じ理由で、梁への偏心は避けたいのです。

柱まで上手く伝達できたなら、次は柱脚の設計をします。

 

平面的なズレと断面的なズレを考慮する。

先ほど説明したように、当然柱脚にも偏心曲げが作用します。平面的にズレる場合と、高さ方向にズレることもあります。例えば、平面的な偏心距離をdとします。ブレースに作用する軸力は、全強で考えるとN=σy×ftですね。

Nは水平、鉛直に成分分解できますから、この値をそれぞれNxとNyとすると、平面的な偏心曲げ=Ny×dです。高さ方向の偏心距離もdとするなら、高さ方向の偏心曲げはNx×dです。

次に、偏心曲げをアンカーボルトの距離及び本数で割ります(偶力置換)。すると、鉛直成分の偶力と水平成分の偶力が求められます。この値が、偏心曲げによる追加の引張力とせん断力です。

 

できるだけ偏心距離は小さく、できれば0に。

先に述べたように、ブレースの納まりがズレると余分に力がかかります。柱が偏心曲げで持つか追加検討が必要ですし、柱脚に伝達できるかチェックします。

そもそも、梁面をわざわざ柱面に合わせなくても中心で良いと思うんです。構造芯がズレることもないし、面積が少し広くなるっていってもねえ・・・。大した面積増えないじゃないですか。

構造計算の負担を考えると、ブレース芯と柱芯、梁芯を合わせる収まりは構造を優先して欲しいものですね。

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