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柱脚の保有耐力接合の検討方法について

構造設計

『ブレース構造は必ず保有耐力接合にすること』は、ブレース構造を成立させる基本ですね。僕はこれまで100㎡に満たない小屋をブレース構造で設計して以来、初めてしっかりしたブレース構造(ブレース材が丸鋼以外のもの)を設計しました。で、先輩から注意されて追加計算したものが、ブレースが取りつく『柱脚』の保有耐力接合です。

黄色本にも計算方法が書いていなかったので、柱脚の保有耐力接合の検討方法について纏めてみました。

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どうやって保有耐力接合を確認するか?

保有耐力接合の検討方法は、黄色本にも書いてある通りで結構わかりやすく纏められています。絵に記号や寸法が描いてあるので計算式に当てはめていくだけの計算ですね。一方、ブレースを柱脚に取り付ける場合、ブレースの母材耐力以上に柱脚耐力をもたせる検討方法は明記がありません。

ではどうするか?

答えは意外と簡単でした。ブレースの母材耐力以上にするためには、母材耐力を作用力として柱脚を設計してやればいいんです。ブレースの母材耐力Ny=σy×Aですから、これを軸力と考えます。

ブレースは斜め方向の力なので、柱脚に対しては鉛直と水平方向成分の力に分解可能です。要は、引抜き力とせん断力に分解できます。あとは、アンカーボルト1本当たりの強度に対して検定比1.00以下に抑えます。

また、アンカーボルトはもちろんベースプレートやコーン状破壊等、検討項目をつぶしていきます。このとき、検討用の外力は先ほど算定した母材耐力を成分で分解した値を使ってください。

 

母材耐力を作用力にして、鉛直、水平に成分分解しよう!

柱脚を母材耐力以上にする計算のコツは、母材耐力を作用力にして鉛直、水平力に成分分解することです。
成分分解できたなら、アンカーボルトのせん断、引っ張り強度に対して検定比を組み合わせて1.00以下になることを確認しましょう。

 

ブレース構造よりラーメン構造がおすすめ。

計算すると、ラーメン構造で必要なボルト本数よりも遥かに多くなります。ですから、柱型の納まりも合わせてチェックしておきたいですね。

ブレース構造は、図面描くのも面倒だし電算内で済まない計算項目も多いので嫌いです。変形を抑えたい理由などない限りラーメン構造の方が設計も楽だし、工事も楽だと思います。

意匠的にも、空間を広く使えて開口を気にしなくてもいいラーメン構造がおすすめですね。逆に、部材コストを極力落としたいときや、開口位置はどこでもいい建物なんかはブレース構造もありかなあと思います(倉庫、工場など)。

ブレース構造を担当するとき、検討の参考になればと思います。

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