ども、Tです。
平成29年度の試験が終わって、各予備校が総評を公表していますね。僕が調べた結果だと、日建学院が一番詳しい総評を公開しています。
とても参考になります。
今回は、この総評を元に平成30年度の問題の傾向を考えました。
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日建学院の総評 実務に関わる上で啓蒙的な出題
下記が、日建学院の総評です。過去に出題された内容でも、表現や論点を少し変えた問題が多かった、と纏められています。これは昨年同様の傾向みたいですね。
各科目とも過去に出題された内容であっても、表現や論点を少し変えて技術者としての判断力を問うような出題が昨年同様、顕著であった。
計画においては、発展的な問題が例年以上に出題された。
環境・設備では、昨年同様、古い建築士試験の問題が復活してきた。
法規においては、例年と同様に、近年の法改正や新しい法律に関する出題があり、最新の法令による学習が求められた。
構造においては、解答を出すにあたり、難しくはないものの、新規問題が比較的多く、悩まされる問題が目立った。
施工は、新規の選択枝が例年以上に出題されたため、選択枝の正誤の判断がつけられる学習の質と量が求められた内容といえる。
難易度は科目ごとでは差があるものの、昨年よりもやや難しいレベルと予想される。
つまり、丸暗記じゃダメ。「内容を理解する」ことが求められています。
平成30年度 計画の傾向
ポイントは2つ。1つは、建設業界の社会情勢に関する問題、実務的な問題が増えたこと。2つめは実例に関する問題が増えたこと。日建学院が分析するように、日ごろから建設業界情勢を注視することも大事。
都市計画・まちづくり関係の問題が3問出題され、この分野の重要性を再認識させられる問題構成であった。 建築物の設計・工事監理等に関する問題やプロジェクトマネジメントに関する問題等は、実務的な内容のものが多く、受験生が日頃から建設業界を取り巻く情勢や社会的動向等にも注意を傾けているかどうかが問われている内容であることが伺える 。
今回は建築史も含め建築物や都市に関する理論や実例の問題が7問と非常に多かった上に、新規の内容も含まれており、解答を見つけるのに苦労した受験生も多かったと思われる。
あとは実例問題。少し前なら軽視できた問題ですが、今後は実例を軽んじると合格できません。
平成30年度 環境の傾向
計画と同様に、建設業界の社会環境を取り巻く情勢に注視する必要があります。
昨年同様、省エネルギーや環境負荷低減等を意識した問題が散見された。これは社会環境を取り巻く情勢に対し、建築を通じ1級建築士としてどのような対応が求められているかを予見させる内容ともとれる。
新問題を過剰に反応する必要はありませんが、情報収集は日課にするとよいかも。今後も、省エネルギー、環境負荷低減に関する問題は増えるかと思います。
平成30年度 法規の傾向
毎年傾向が変わらない法規。受験生としては最も対策が練りやすい科目です。それは、今年も変わっていません。
建築士法は、単独で3問、職業倫理や融合問題も含めると5問の出題があり、今年も関係法令で最も重要な分野となった。
来年度も同様の傾向でしょう。建築士法の問題は、問題数が増えています。難しい問題ではないので、重点的に過去問を理解して。
平成30年度 構造の傾向
法規と同様に、過去問と傾向が変わらない構造。
来年度も、やはり過去問をしっかり解けるよう準備するべし。
平成30年度 施工の傾向
新問題が増えた施工。但し丸暗記では対応できなくなっています。
正解枝が過去、類似の問題が10問程度あったので、これらの問題で取りこぼさないような学習、つまり、設問文の丸暗記ではなく、テキスト、問題集の解説、さらに表の内容を理解するような学習が求められているといえる。
同じような問題でも、問題文や選択肢の表現・論点を少し変えている場合もある。中身を理解して、ケアレスミスをなくすように努めるべし。
丸暗記はダメ。
まとめ 平成30年度一級建築士試験の傾向は?
- 計画 実例が増えた。実務的、社会情勢を考慮した問題も増。日ごろから建設業界を注視すること。表現方法を変えた過去問に注意。
- 環境 省エネ、環境負荷低減に関する問題が散見。過去問は当たり前にやっておく。
- 法規 例年通り過去問をやっていれば問題ない。
- 構造 例年通り過去問をやっていれば問題ない。
- 施工 過去問の表現・論点をずらした問題が散見。丸暗記ではなく、中身を理解することが重要となる。
以上、平成30年度の傾向をまとめました。個人的に注意したいのは計画ですね。油断すると足元をすくわれて、文字通り足切りに遭いますから。
あとは軒並み過去問重視。とにかく過去問、過去問、過去問ですよ~。また丸暗記は通用しなくなっているので注意!
では!
参考URL
- http://www.ksknet.co.jp/nikken/guidance/architect/1q/about/point.aspx