令和7年度 学科試験1 問25は、水道水の汚染防止に関する問題です。4つの記述のうち、適当なものを1つ選びます。
省令第2条の4つの項が、そのまま4つの選択肢に対応しています。正しいのは選択肢2(第2項の行き止まり管)だけです。
核心は第3項と第4項の措置の違いです。汚染源は離す、油類はさや管等で防護。この2つを入れ替えた肢が繰り返し出ています。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢2(適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 浸出性能基準の対象に洗浄弁を混ぜている点が誤り。洗浄弁は浸出性能基準の対象外です(ふろ用・食器洗浄用の水栓、散水栓、洗浄装置付便座なども対象外) |
| 2 | 正解 | 行き止まり管は極力避け、やむを得ない場合は末端部に排水機構を設置します(省令第2条第2項)。この記述は令和元年・3年・4年・7年の4年度とも正しい肢です |
| 3 | ×(誤り) | シアン・六価クロム等の汚染源には「近接して設置しない」のが答え。「排水弁や洗浄弁など汚染水を排水できる設備を設置する」という措置に置き換えた点が誤りです |
| 4 | ×(誤り) | 油類は「近接禁止」ではありません。浸透するおそれのない材質を使うか、さや管等で適切な防護措置を講じれば設置できます(第4項) |
原因が違うので、措置も違います。
給水装置の構造及び材質の基準に関する省令 第2条(抜粋)
2 行き止まり配管等水が停滞する構造としないこと。ただし、構造上やむを得ず水が停滞する場合には、末端部に排水機構を設置すること。
3 シアン、六価クロム、その他水を汚染するおそれのある物を貯留し、又は取り扱う施設に近接して設置しないこと。
4 鉱油類、有機溶剤その他の油類が浸透するおそれのある場所にあっては、当該油類が浸透するおそれのない材質の給水装置を設置すること。又は、さや管等により適切な防護のための措置を講じること。
第3項の汚染源は、管が壊れたときに中身が入ってくる話なので、そもそも離すしかありません。「さや管などで防護措置を施した」とした肢は令和元年・令和4年・令和6年の3年度とも誤りでした。令和7年は形を変えて「排水弁や洗浄弁など汚染水を排水できる設備を設置する」としましたが、これも誤りです。
第4項の油類は、管そのものに浸みこむ話なので、材質を変えるか、さや管で防護するという選択になります。「近接して設置してはならない」と言い切った令和7年の肢は誤りです。
汚染源は離す、油類はさや管。この2つを逆にした肢が5年度で繰り返し出ています。
詳細は水道水の汚染防止とは?さや管が効くのは油類・汚染源は離して配管、浸出性能基準の対象外は浸出性能基準とは?対象外になる給水用具で扱っています。
やむを得ず行き止まり管になる場合、末端部に何を設けるか。
排水機構です。末端から分岐して止水用具・逆止弁・排水ますを設け、吐水口空間を設けて間接排水にします。
シアンや六価クロムを取り扱う施設が近くにある場合はどうするか。
近接して設置しません。さや管で防護したとする肢は3年度とも誤りでした。
鉱油類や有機溶剤が浸透するおそれのある場所ではどうするか。
浸透するおそれのない材質の給水装置を設置するか、さや管等により適切な防護措置を講じます。近接禁止ではありません。
> 給水装置の構造及び性能のほかの論点は給水装置の構造及び性能のカテゴリにまとめています
法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月