令和7年度 学科試験1 問34は、配水管から分岐して末端の給水栓に至るまでの動水勾配線の図から、有効水頭に該当するものを選ぶ問題です。
図の読み取り問題ですが、問われているのは用語の定義です。有効水頭・所要水頭・余裕水頭の3つの関係が分かっていれば、図のどこを指すかが決まります。
口径決定は所要水頭が配水管の水圧の水頭以下になるかを確かめる作業で、その差が余裕水頭になります。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正解 | 有効水頭に該当します。配水管の水圧の水頭のうち、給水装置で使うことのできる水頭の全体を指します |
| 2 | ×(誤り) | 有効水頭には該当しません |
| 3 | ×(誤り) | 有効水頭には該当しません |
| 4 | ×(誤り) | 有効水頭には該当しません |
| 5 | ×(誤り) | 有効水頭には該当しません |
言葉の意味から整理します。
| 用語 | 中身 |
|---|---|
| 有効水頭 | 配水管の水圧の水頭のうち、給水装置で使うことのできる水頭 |
| 所要水頭 | 立ち上がり高さ+総損失水頭(実際に使ってしまう分) |
| 余裕水頭 | 有効水頭から所要水頭を引いた残り |
口径決定の考え方はこうです。
給水装置標準計画・施工方法(口径の決定)
口径は、給水用具の立ち上がり高さと計画使用水量に対する総損失水頭を加えたものが、配水管の水圧の水頭以下となるよう計算によって定める。
先に口径を仮定し、その口径での所要水頭が配水管の水圧以下かを確かめます。所要水頭から口径を逆算するのではありません。
そして所要水頭が水圧の水頭以下であれば計算上は成立しますが、それでも余裕水頭を残します。理由は2つで、将来の使用水量の増加と配水管の水圧変動を考慮するためです。
動水勾配線の図では、配水管の位置から末端給水栓までの間に、水道メーター・止水栓・給水管の摩擦などで水頭が段階的に失われていく様子が描かれます。失われた分の合計が総損失水頭、立ち上がりの高さと合わせたものが所要水頭、使える全体が有効水頭という関係です。
詳細は所要水頭とは?口径決定で配水管の水圧と比べる値(立ち上がり高さ+総損失水頭)で扱っています。
有効水頭とは何か。
配水管の水圧の水頭のうち、給水装置で使うことのできる水頭です。
所要水頭は何の合計か。
給水用具の立ち上がり高さと、計画使用水量に対する総損失水頭の合計です。
余裕水頭を残すのはなぜか。
将来の使用水量の増加と、配水管の水圧変動を考慮するためです。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月