令和6年度 学科試験1 問30は、直結給水方式に関する問題です。4つの記述の正誤の組み合わせから、適当なものを1つ選びます。
誤りはイとエです。
イは器具と目的の両方が違います。給水立て管頂部に設置するのは吸排気弁で、しかも吸排気弁は逆流防止の用具ではありません。エは別の方式の説明です。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢3(ア=正/イ=誤/ウ=正/エ=誤)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 直結給水方式は有圧で直接給水する方式で、水道事業者による水質管理がなされた安全な水を需要者に直接供給できます |
| 2 | ×(誤り) | 給水立て管頂部に設置するのは吸排気弁です。しかも吸排気弁は逆流防止の用具ではありません |
| 3 | ○(正しい) | 直結直圧式は配水管の動水圧により直接給水する方式で、水道事業者ごとに水圧状況、配水管整備状況等により対象範囲が異なります |
| 4 | ×(誤り) | 給水管に直接、圧力水槽を連結してその内部圧力によって給水するのは、直結増圧式の説明ではありません。 |
給水立て管頂部に付くのは吸排気弁です。
| 器具 | 付ける場所 | はたらき |
|---|---|---|
| 吸排気弁 | 給水立て管頂部 | 管内に負圧が生じた場合に自動的に多量の空気を吸気して負圧を解消する |
| 空気弁 | 管頂部 | 管内に停滞した空気を自動的に排出する |
空気弁が空気を出す側、吸排気弁が空気を入れる側です。どちらも空気を扱う器具で、逆流を止めるものではありません。直結給水システムの計画・設計では、吸排気弁を逆流防止の用具として挙げた肢が誤りとして出ています。
直結増圧式の逆流防止として実際に出てくるのは、水道メーターの前又は後に設置する逆止弁です。これは令和7年に正しい肢として出ています。
エは、直結給水方式の中に受水槽式の説明を紛れ込ませた形です。方式の見分けは末尾で決まります。
| 方式 | 末尾の言い方 |
|---|---|
| 直結直圧式 | 配水管の動水圧により直接給水する |
| 高置水槽式 | 高置水槽へ汲み上げ、自然流下により給水する |
| 圧力水槽式 | 圧力水槽に貯え、その内部圧力によって給水する |
| ポンプ直送式 | ポンプの運転台数の変更や回転数制御によって給水する |
ウの「水道事業者ごとに対象範囲が異なる」も要点です。直結直圧式は、各水道事業者で定める配水管の水圧及び給水高さの範囲で水理計算上可能なものに適用され、その範囲は逐次拡大されています。
詳細は直結給水システムの計画・設計とは?逆流防止に吸排気弁は出てこないと定流量弁とは?オリフィス・ニードル式・ばね式の流量調整機構と減圧弁との違いで扱っています。
給水立て管頂部に設置するのは何か。
吸排気弁です。管内に負圧が生じた場合に自動的に多量の空気を吸気して負圧を解消します。
吸排気弁は逆流防止の用具か。
違います。直結給水システムの計画・設計で、吸排気弁を逆流防止の用具として挙げた肢は誤りとして出ています。
圧力水槽の内部圧力によって給水するのはどの方式か。
圧力水槽式です。直結増圧式の説明ではありません。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月