令和5年度 学科試験1 問34は、直結式給水による戸建て住宅で、口径決定に必要となる全所要水頭を求める問題です。5つの値から適当なものを1つ選びます。
答えは9.7mです。
計算するのは、表-1で「同時使用」とされた給水栓の経路だけです。4つの給水用具が並んでいても、全部を計算する必要はありません。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢2(9.7m)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 8.7m |
| 2 | 正解 | 9.7mです |
| 3 | ×(誤り) | 10.7m |
| 4 | ×(誤り) | 11.7m |
| 5 | ×(誤り) | 12.7m |
所要水頭は、次の2つを足した値です。
所要水頭の組み立て
所要水頭 = 立ち上がり高さ + 総損失水頭
(総損失水頭には、給水管の摩擦損失水頭と給水用具の損失水頭が含まれる)
手順は4つです。
| やること | |
|---|---|
| 1 | 表-1で「同時使用」とされた給水栓を確認する(この問題は台所流しと浴槽) |
| 2 | 各区間の流量を決める。分岐より下流は1つ分、合流後は合計になる |
| 3 | 区間ごとに動水勾配 × 延長 ÷ 1000で損失水頭を出し、給水用具の損失水頭を足す |
| 4 | 同時使用する各給水栓の経路を比べ、所要水頭が大きい方を全所要水頭とする |
手順1を飛ばすと、使わない給水栓まで計算してしまいます。表-1の「同時使用の有無」の欄が、計算する経路を決めています。
手順4も要点です。2つの経路のうち小さい方に合わせると、水頭の大きいほうの給水栓に水が届きません。だから大きい方を採ります。
この型は、水頭の計算問題の2つの型のうち吐水圧を求める型に近い組み立てです。もう1つの型と混同しないよう、ただし書きで足すものを確かめます。
| 型 | 足すもの |
|---|---|
| 全所要水頭 | 立ち上がり高さ + 摩擦損失水頭 + 給水用具の損失水頭(給水栓・メーター・止水栓・分水栓) |
| 総損失水頭 | 摩擦損失水頭 + 高低差(水道メーター・給水用具類は配管内に無いという条件が付く) |
ただし書きに「水道メーター、給水用具類は配管内に無く」とあれば後者、器具の損失水頭の表が与えられていれば前者です。
詳細は水頭の計算問題の解き方は?吐水圧と総損失水頭の2つの型を整理で扱っています。
全所要水頭の計算で、どの給水栓の経路を計算するか。
表-1で「同時使用」とされた給水栓の経路です。同時使用しない給水用具は計算に入れません。
同時使用する経路が複数あるとき、どちらを採るか。
所要水頭が大きい方です。小さい方に合わせると、水頭の大きいほうの給水栓に水が届きません。
所要水頭は何と何を足した値か。
立ち上がり高さと総損失水頭です。総損失水頭には給水管の摩擦損失水頭と給水用具の損失水頭が含まれます。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月