令和5年度 学科試験1 問32は、直結給水システムの計画・設計に関する問題です。5つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢5です。末端の給水用具又はその直近の上流側に吸排気弁を設置する義務はありません。
前半の「負圧になっても逆流しないよう」という目的は正しく書かれています。そこに義務のない器具を結びつけた形です。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢5
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 階高が4階程度以上の給水形態は基本的に直結増圧式ですが、配水管の水圧等に余力がある場合は直結直圧式で給水できます |
| 2 | ○(正しい) | 高層階への給水形態は、直結加圧形ポンプユニットを直列に設置します |
| 3 | ○(正しい) | 受水槽式から直結式に切り替える工事では、当該水道事業者の基準等を確認し、担当部署と建築規模や給水計画を協議します |
| 4 | ○(正しい) | 建物の高層階へ直結給水する場合は、配水管の事故等により負圧発生の確率が高くなることから、逆流防止措置を講じます |
| 5 | ×(誤り) | 末端給水用具又はその直近の上流側に吸排気弁の設置が義務付けられてはいません。 |
この肢は、令和元年と令和5年の2年度とも誤りとして出ています。
吸排気弁は、管内に負圧が生じた場合に自動的に多量の空気を吸気して負圧を解消する器具で、給水立て管頂部に設置されます。逆流防止の用具ではありませんし、末端給水用具の上流側への設置が義務づけられてもいません。
逆流防止措置として実際に出てくるのは、次のものです。
| 場面 | 措置 |
|---|---|
| 直結給水システム全体 | 配水管側への逆流防止・建物内の逆流防止・末端給水用具の逆流防止のそれぞれに対応した措置 |
| 直結増圧式 | 水道メーターの前又は後に逆止弁を設置(令和7年に正しい肢) |
| 高層階への直結給水 | 負圧発生の確率が高くなることから逆流防止措置を講じる(選択肢4) |
選択肢4が「逆流防止措置を講じる」と正しく書いているのに対し、選択肢5は具体的な器具の名前と義務を足して誤りにしています。同じ問題の中に、正しい形と誤りの形が並んでいます。
選択肢1の階高も要点です。4階程度以上は基本的に直結増圧式ですが、配水管の水圧等に余力がある場合は直結直圧式で給水できます。この記述は令和3年と令和5年にどちらも正しい肢として出ています。
詳細は直結給水システムの計画・設計とは?逆流防止に吸排気弁は出てこないで扱っています。
末端給水用具の直近の上流側に吸排気弁の設置義務はあるか。
ありません。この記述は令和元年と令和5年のどちらも誤りとして出題されています。
吸排気弁はどこに設置し、何をする器具か。
給水立て管頂部に設置され、管内に負圧が生じた場合に自動的に多量の空気を吸気して負圧を解消します。
階高4階程度以上でも直結直圧式にできるか。
できます。基本は直結増圧式ですが、配水管の水圧等に余力がある場合は直結直圧式で給水できます。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月