令和5年度 学科試験1 問38は、建築基準法に基づき建築物に設ける飲料水の配管設備に関する問題です。4つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢1です。分岐点に近接した部分に設けるのは止水弁で、安全弁ではありません。
弁の名前を1つ入れ替えただけで、残りの文は告示のとおりです。目的で区別すると戻せます。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 分岐点に近接した部分に設けるのは止水弁です。「安全弁」とした点が誤りです |
| 2 | ○(正しい) | ウォーターハンマーが生ずるおそれがある場合は、エアチャンバーを設けるなど有効なウォーターハンマー防止のための措置を講じます |
| 3 | ○(正しい) | 給水タンク内部に飲料水の配管設備以外の配管設備を設けないこととされています |
| 4 | ○(正しい) | 給水タンクの上にポンプ、ボイラー、空気調和機等の機器を設ける場合は、飲料水を汚染することのないように衛生上必要な措置を講じます |
告示が弁の種類を定めています。
昭和50年建設省告示第1597号 第一 ロ
給水立て主管からの各階への分岐管等主要な分岐管には、分岐点に近接した部分で、かつ、操作を容易に行うことができる部分に止水弁を設けること。
目的は、その階だけを止めて修理できるようにすることです。圧力を逃がす安全弁とは働きが違います。
この論点は、年度ごとに違う弁を当てて誤りにしています。
| 書き換えられた形 | 出題年度 |
|---|---|
| 分岐点に近接した部分に安全弁を設ける | 令和5年 |
| 連結点に近接した部分に止水弁を設ければ直接連結できる | 令和7年 |
| 仕切弁及び逆止弁を設置するなど逆流防止の措置を講ずる | 令和3年 |
止水弁が正解になるのは「分岐管」の場面だけです。令和7年のように「直接連結」の場面に止水弁を持ち出すと、そちらが誤りになります。止水弁が出る場所と、直接連結の禁止を混同しないことが要点です。
選択肢3の給水タンク内部も、条件を付けると誤りになります。「さや管などにより防護措置を講ずる」とした肢は令和3年に誤りでした。告示は内部に飲料水以外の配管設備を設けないことと定めており、条件付きで認める書き方をしていません。
選択肢4は禁止ではなく、措置を講じれば設けられる形です。だから令和元年と令和5年のどちらでも正しい肢として出ています。
詳細は建築基準法に基づく飲料水の配管設備とは?給水タンクの構造と止水弁で扱っています。
給水立て主管からの主要な分岐管には、分岐点に近接した部分に何を設けるか。
止水弁です。安全弁とした肢は令和5年に誤りとして出題されています。
止水弁と安全弁は何が違うか。
止水弁はその階だけを止めて修理できるようにするもの、安全弁は圧力を逃がすもので、働きが違います。
給水タンクの内部に、さや管で防護した上で他の配管を通せるか。
通せません。告示は内部に飲料水以外の配管設備を設けないことと定めており、条件付きで認める書き方をしていません。
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参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月