令和3年度 学科試験1 問26は、金属管の侵食に関する問題です。5つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢4です。侵食されるのはコンクリートに接していない土壌側です。
この分野で問われるのは「どちらの側が侵食されるか」だけです。3つの型で、答えが決まっています。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢4
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | マクロセル侵食とは、埋設状態にある金属材質、土壌、乾湿、通気性、pH、溶解成分の違い等の異種環境での電池作用による侵食をいいます |
| 2 | ○(正しい) | 漏洩電流による電気分解作用の侵食では、電流が金属管から流出する部分に侵食が起きます |
| 3 | ○(正しい) | 通気差侵食は、土壌の空気の通りやすさの違いのほか、埋設深さの差、湿潤状態の差、地表の遮断物による通気差が起因して発生します |
| 4 | ×(誤り) | コンクリートに接している部分の電位が高くなり、接していない土壌部分が侵食されます。設問は電位の高低と侵食される側を逆にしています |
| 5 | ○(正しい) | 異種金属と接触していると、自然電位の低い金属と高い金属との間に電池が形成され、自然電位の低い金属が侵食されます |
侵食される側は、3つとも決まっています。
| 型 | 侵食されるのはどちらか |
|---|---|
| 異種金属接触侵食 | 自然電位の低い金属 |
| 漏えい電流による侵食 | 電流が流出する部分 |
| コンクリート/土壌系侵食 | コンクリートに接していない土壌部分 |
3つとも「低いほう・出るほう・触れていないほう」がやられます。
設問は電位の高低から逆にしています。アルカリ性のコンクリートに接している部分の電位が高く(貴)、土壌に接している部分が低く(卑)なります。そして低いほうが侵食されるので、答えは土壌側です。
この論点は、令和元年から令和7年までで5年度出ています。侵食される側を逆にする形が繰り返されます。
分類も押さえます。
| 大分類 | 中分類 | 中身 |
|---|---|---|
| 電気侵食 | — | 漏えい電流による侵食/干渉による侵食 |
| 自然侵食 | マクロセル侵食 | 異種金属接触侵食/コンクリート・土壌系侵食/通気差侵食 |
| ミクロセル侵食 | 一般土壌侵食/バクテリア侵食/大気中の侵食 |
漏えい電流は自然侵食ではなく電気侵食です。令和7年は、漏えい電流による侵食を「マクロセル侵食」、異種金属接触を「ミクロセル侵食」と呼んだ肢が誤りでした。
詳細は金属管の侵食とは?マクロセルとミクロセルの違いと侵食されるのはどちら側かで扱っています。
コンクリートに接している鋼管では、どちら側が侵食されるか。
接していない土壌部分です。コンクリートに接している部分の電位が高くなるためです。
異種金属が接触した場合はどちらが侵食されるか。
自然電位の低い金属です。高いほうとした肢は令和元年に誤りとして出ています。
漏えい電流による侵食はどこに起きるか。
電流が金属管から流出する部分です。
> 給水装置の構造及び性能のほかの論点は給水装置の構造及び性能のカテゴリにまとめています
法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月