令和3年度 学科試験1 問19は、消防法の適用を受けるスプリンクラーに関する問題です。5つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢5です。水道直結式スプリンクラー設備は水をためない設備です。
貯留施設を持たないことが、この設備の定義に書き込まれています。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢5
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設に設置が義務付けられました |
| 2 | ○(正しい) | 水道直結式スプリンクラー設備の工事は、水道法に定める給水装置工事として指定給水装置工事事業者が施工します |
| 3 | ○(正しい) | 分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は消防設備士が行います |
| 4 | ○(正しい) | 消防法令適合品を使用するとともに、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令に適合した給水管、給水用具を用います |
| 5 | ×(誤り) | 水道直結式スプリンクラー設備は水を貯留しません。「十分な水を貯留することのできる構造とする」とした点が誤りです |
定義に「貯留するための施設を有しない」と書かれています。
消防法施行令(要旨)
特定施設水道連結型スプリンクラー設備(スプリンクラー設備のうち、その水源として、水道の用に供する水管を当該スプリンクラー設備に連結したものであつて、次号に規定する水量を貯留するための施設を有しないものをいう。…)
水をためないから、水道に直結できます。ためる施設を持てば、それは受水槽以下の設備になり、給水装置ではなくなります。
むしろ、この設備の課題は「水がたまってしまうこと」のほうです。停滞水が生じないよう、方式ごとに手を打ちます。
| 方式 | 配管の中 | 停滞水の防ぎ方 |
|---|---|---|
| 湿式 | 常時水で満たされている | 末端を日常的に使う給水用具につなぐ |
| 乾式 | 常時圧縮空気 | 水があるのは分岐部から電動弁までなので、この区間を短くする |
設問は「消火用水をできるだけ確保するために」という理由を付けています。理由はもっともらしく見えますが、結論が定義と反しています。
選択肢3の担い手も定番です。水理計算・口径決定・給水用具の選定は消防設備士で、これを給水装置工事主任技術者とした肢は4年度にわたり誤りとして出ています。
選択肢2と4は、2つの法令の両方にかかるという点が要点です。
詳細は水道直結式スプリンクラー設備とは?湿式と乾式・電動弁までを短くする理由で扱っています。
水道直結式スプリンクラー設備は水をためるか。
ためません。水量を貯留するための施設を有しないことが、定義に書き込まれています。
水理計算や給水用具の選定は誰が行うか。
消防設備士です。給水装置工事主任技術者とした肢は4年度にわたり誤りとして出ています。
どの法令に適合させるか。
消防法令適合品を使用するとともに、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令に適合した給水管、給水用具を用います。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月