令和3年度 学科試験1 問37は、建築物に設ける飲料水の配管設備に関する問題です。ア〜エの正誤の組み合わせから、適当なものを1つ選びます。
誤りはウとエです。
どちらも「措置を講ずれば認められる」という形になっています。ここは措置の有無ではなく、そもそも認められません。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢2(ア=正/イ=正/ウ=誤/エ=誤)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | ウォーターハンマーが生ずるおそれがある場合は、エアチャンバーを設けるなど有効な防止のための措置を講じます |
| 2 | ○(正しい) | 給水タンクは衛生上有害なものが入らない構造とし、金属性のものは衛生上支障のないように有効なさび止めのための措置を講じます |
| 3 | ×(誤り) | 飲料水の配管と消火用の配管を直接連結してはなりません。「仕切弁及び逆止弁を設置するなど、逆流防止の措置を講ずる」として連結を認めた点が誤りです |
| 4 | ×(誤り) | 給水タンク内部に飲料水以外の配管設備を設けてはなりません。「さや管などにより、防護措置を講ずる」として設置を認めた点が誤りです |
2つとも、禁止をゆるめる形です。
| 正しい形 | この年の誤りの形 | |
|---|---|---|
| ウ | 他の配管設備と直接連結させない | 仕切弁及び逆止弁を設置すれば連結できる |
| エ | 給水タンク内部に飲料水以外の配管設備を設けない | さや管で防護すれば設置できる |
「措置を講ずる」という語が出てきたら、その措置で認められる話なのか、そもそも禁止なのかを分けてください。
ウは、クロスコネクションそのものです。飲料水の配管と消火用の配管をつなぐのは、給水装置と当該給水装置以外の水管との直接連結にあたります。水道法施行令でも、仕切弁や逆止弁が介在しても直接連結してはならないとされています。
エも同じ考え方です。給水タンクは飲料水をためる場所なので、その内部に別の系統の配管を入れません。さや管で覆っても、タンクの中に異物が入る余地を残すことになります。
アとイは、どちらも「措置を講ずる」で正しい肢です。
同じ「措置を講ずる」という言い回しでも、認められる場合と認められない場合が同じ問題に並んでいます。
| 対象 | 措置で解決するか |
|---|---|
| ウォーターハンマー | する(エアチャンバー等) |
| 金属製の給水タンクのさび | する(さび止め) |
| 消火用配管との連結 | しない(そもそも禁止) |
| タンク内部の他系統配管 | しない(そもそも禁止) |
この分野では、ほかに給水タンク等の天井・底・周壁を建築物の他の部分と兼用しないことも問われます。兼用できるとした肢が令和元年に誤りとして出ています。
詳細は建築基準法に基づく飲料水の配管設備とは?給水タンクの構造と止水弁で扱っています。
飲料水の配管と消火用の配管は連結できるか。
できません。仕切弁及び逆止弁を設置しても、直接連結してはなりません。
給水タンク内部に飲料水以外の配管を設置できるか。
できません。さや管などで防護しても認められません。
ウォーターハンマーのおそれがある場合は。
エアチャンバーを設けるなど、有効なウォーターハンマー防止のための措置を講じます。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月