給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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令和2年度 給水装置の構造及び性能 問28 を解説(汚染源は離す・油類はさや管)

令和2年度 学科試験1 問28は、飲用に供する水の汚染防止に関する問題です。ア〜エの正誤の組み合わせから、適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

誤りはイとウです。

イはシアンの汚染源に対して材質で対応しようとしています。ウは有機溶剤に対して合成樹脂管を選んでいます。

※ このページに問題文そのものは載せていません。公益財団法人 給水工事技術振興財団の過去5年間の試験問題には、2026年8月時点で令和3年度以降が掲載されています。

正解:選択肢4(ア=正/イ=誤/ウ=誤/エ=正)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 末端部が行き止まりとなる配管には、排水機構を設置します
2 ×(誤り) シアン等の汚染源には、その影響のないところまで離して配管します。ライニング鋼管を用いて近接して配管した点が誤りです
3 ×(誤り) 合成樹脂管は有機溶剤等に侵されやすいため、油類が浸透するおそれのある場所には浸透するおそれのない材質(金属管等)を用いるか、さや管等で防護します。硬質ポリ塩化ビニル管を使用した点が誤りです
4 ○(正しい) 配管接合用シール材や接着剤は、油臭・薬品臭等の原因になるため必要最小限の量を使用します

選択肢イ・ウのポイント(ここが誤り)

汚染源の種類で、打つ手が分かれています。

汚染源 打つ手
シアン、六価クロム等の有毒薬品置場、有害物の取扱場、汚水槽影響のないところまで離して配管する
鉱油類、有機溶剤その他の油類浸透するおそれのない材質にする、又はさや管等で防護する

この2つを逆にした肢が、繰り返し出ています。

イは、シアンの側にさや管やライニングのような「守る材質」を持ってきた形です。さや管を当てた肢は令和元年・令和4年・令和6年の3年度とも誤りでした。令和2年はライニング鋼管に替えていますが、向きは同じです。

ウは材質の性質から決まる

ビニル管やポリエチレン管等の合成樹脂管は、有機溶剤等に侵されやすいものです。

硬質ポリ塩化ビニル管は合成樹脂管です。浸透するおそれのある場所に、浸透しやすい材質を選んだことになります。

標準計画は、こうした場所には金属管(鋼管、ステンレス鋼管等)を使用することが望ましいとしています。

合成樹脂管を使う場合は、さや管等で適切な防護措置を施します。「使用してはならない」と言い切った肢は令和6年に誤りでした。

詳細は水道水の汚染防止とは?さや管が効くのは油類・汚染源は離して配管で扱っています。

覚え方

  • 汚染源は離す、油類はさや管。この2つを逆にした肢が繰り返し出ている
  • ★シアン・六価クロム等=影響のないところまで離して配管する(さや管を当てた肢は令和元年・令和4年・令和6年に誤り)
  • 令和2年はさや管でなくライニング鋼管に替えているが、材質で守ろうとする向きは同じ
  • ★油類=浸透するおそれのない材質(金属管)、又はさや管等で防護。「使用してはならない」は言い過ぎ(令和6年に誤り)
  • 硬質ポリ塩化ビニル管は合成樹脂管なので、有機溶剤には侵されやすい

理解度チェック

Q.

シアンの取扱場が近くにあるときはどうするか。

その影響のないところまで離して配管します。さや管やライニングで守るとした肢は誤りとして繰り返し出ています。

Q.

有機溶剤が浸透するおそれのある場所ではどの管を使うか。

浸透するおそれのない材質、つまり金属管が望ましいとされています。合成樹脂管を使う場合はさや管等で防護します。

Q.

末端部が行き止まりになる配管はどうするか。

排水機構を設置します。

> 給水装置の構造及び性能のほかの論点は給水装置の構造及び性能のカテゴリにまとめています

法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。

参考資料

  • 公益財団法人 給水工事技術振興財団「令和2年度 給水装置工事主任技術者試験 学科試験1 問題」および同財団が公表した正答番号。本記事の正誤の判定は同正答番号(問28=(4))によります。設問文が「適当なものはどれか」であることを確認したうえで各肢を判定しました。問題文・選択肢は掲載していません。
  • 給水装置の構造及び材質の基準に関する省令第2条(e-Gov法令検索)。条文の引用は同法令によります。
  • 国土交通省「給水装置標準計画・施工方法」。汚染源から離して配管すること、油類が浸透するおそれのある場所の材質とさや管による防護は同資料によります。
  • 公益財団法人 給水工事技術振興財団「令和元年度」「令和4年度」「令和6年度」の各学科試験1 問題および各年度の正答番号。さや管を当てた肢が誤りとされていることは各年度の問題によります。
  • ※ 水道行政は2024年4月に厚生労働省から国土交通省・環境省へ移管されました。令和2年の出題にある「厚生労働省令」「厚生労働大臣」は、現行条文では国土交通省令・国土交通大臣(水質に関する事項は環境省令・環境大臣)です。
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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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