平成29年度 学科試験1 問34は、受水槽式による総戸数90戸の集合住宅1棟の標準的な受水槽容量の範囲を求める問題です。4つから適当なものを1つ選びます。
この問題も2段階です。
先に計画1日使用水量を出し、そこに4/10と6/10を掛けます。
※ このページに問題文そのものは載せていません。公益財団法人 給水工事技術振興財団の過去5年間の試験問題には、2026年8月時点で令和3年度以降が掲載されています。
正解:選択肢2(32 m³〜48 m³)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 居住人員か、掛ける割合のどちらかがずれた値です |
| 2 | 正解 | 2段階を順に通した値です |
| 3 | ×(誤り) | 居住人員か、掛ける割合のどちらかがずれた値です |
| 4 | ×(誤り) | 居住人員か、掛ける割合のどちらかがずれた値です |
手順は2つです。
| 順 | やること |
|---|---|
| 1 | 居住人員を出し、1人1日当たりの使用水量を掛けて計画1日使用水量を出す |
| 2 | 計画1日使用水量に4/10と6/10を掛けて範囲を出す |
| 間取り | 戸数 | 1戸の居住人員 | 人員 |
|---|---|---|---|
| 2LDK | 40戸 | 3人 | 40 × 3 = 120人 |
| 3LDK | 50戸 | 4人 | 50 × 4 = 200人 |
| 合計 | 320人 | ||
1人1日当たりの使用水量は250Lです。
| 当てはめ | 計算 |
|---|---|
| 計画1日使用水量 | 320人 × 250L = 80,000L = 80 m³ |
| 受水槽容量の下限 | 80 × 4/10 = 32 m³ |
| 受水槽容量の上限 | 80 × 6/10 = 48 m³ |
32 m³〜48 m³ に落ちます。
| やりがちな取り違え | 正しくは |
|---|---|
| 計画1日使用水量そのものを受水槽容量とする | 4/10〜6/10を掛ける |
| 戸数に1人1日当たりの使用水量を掛ける | 掛ける相手は居住人員(間取りごとに人数が違う) |
この問題は間取りが2種類あるので、戸数と人員を取り違えると数が合いません。
90戸に250Lを掛けると22,500L=22.5m³になり、どの選択肢にも落ちません。
受水槽が大きすぎると、水がたまったまま時間が経ち、残留塩素が減って水質が悪化します。
小さすぎれば足りません。その折り合いが4/10〜6/10です。
詳細は受水槽式給水とは?高置水槽式・圧力水槽式・ポンプ直送式の違いで扱っています。
受水槽容量の標準的な範囲は。
計画1日使用水量の4/10〜6/10程度です。
計画1日使用水量は何から出すか。
居住人員に1人1日当たりの使用水量を掛けます。戸数ではありません。
なぜ全量をためないのか。
受水槽が大きすぎると水がたまったままになり、残留塩素が減って水質が悪化するためです。
> 給水装置計画論のほかの論点は給水装置計画論のカテゴリにまとめています
法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月