給水装置工事主任技術者 独学ガイド

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平成28年度 給水装置計画論 問34 を解説(余裕から逆にたどる)

平成28年度 学科試験1 問34は、B地点の余裕水頭が5mの場合の給水栓からの流出量を求める問題です。4つから適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題はふだんと向きが逆です。

流量から余裕水頭を出すのではなく、余裕水頭が与えられていて流量を求めます。

※ このページに問題文そのものは載せていません。公益財団法人 給水工事技術振興財団の過去5年間の試験問題には、2026年8月時点で令和3年度以降が掲載されています。

正解:選択肢2(28 L/分)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 引くものを数え落としたか、動水勾配の使い方がずれた値です
2 正解 余裕水頭から逆にたどって求めた値です
3 ×(誤り) 引くものを数え落としたか、動水勾配の使い方がずれた値です
4 ×(誤り) 引くものを数え落としたか、動水勾配の使い方がずれた値です

この計算の手順(ここが正解)

余裕水頭の式

余裕水頭 = A点の配水管の水圧(水頭) − 立ち上がり高さ − 給水用具等の損失水頭 − 給水管の摩擦損失水頭

この式を組み替えると、給水管の摩擦損失水頭が出ます。

設問が明記している数値条件

条件
A〜B間の給水管の口径20mm
分水栓、甲形止水栓、水道メーター及び給水栓並びに管の曲がりによる損失水頭の合計8m
A地点における配水管の水圧水頭として20m
B地点の余裕水頭5m

この年は、給水用具の損失水頭が1つ1つでなく合計8mとして与えられています。

だから図-3・図-4にあたる損失水頭図を引く必要がありません。使う図は流量図(図-2)だけです。

手順は4つ

やること
1図-1から立ち上がり高さを読む(高低差が2か所に書かれている)
220m から 立ち上がり高さ損失水頭の合計8m余裕水頭5m を引き、給水管の摩擦損失水頭を出す
3それを管の長さで割って動水勾配を出す
4図-2で口径20mmの線と動水勾配が交わる点から流量を読む

3で割り算をするのがこの問題の要です。

動水勾配は管1mあたりの値なので、摩擦損失水頭を管の長さで割って求めます。

取り違えやすいのは3つ

やりがちな取り違え 正しくは
摩擦損失水頭をそのまま動水勾配として図を引く管の長さで割る
曲がりの損失を別に引く合計8mに曲がりも含まれている
流量の単位をL/秒のまま答える選択肢はL/分なので60倍する

設問は「分水栓、甲形止水栓、水道メーター及び給水栓並びに管の曲がりによる損失水頭の合計」と書いています。

曲がりが合計に入っている点が、他の年度と違います。

詳細は水頭の計算問題の解き方は?吐水圧と総損失水頭の2つの型を整理で扱っています。

覚え方

  • 余裕水頭が与えられている問題は式を組み替えて逆にたどる
  • 動水勾配は管1mあたりの値。摩擦損失水頭を管の長さで割って求める
  • ★この年は給水用具の損失水頭が合計8mで与えられているので、損失水頭図を引く必要がない
  • 曲がりによる損失も合計8mに含まれている(他の年度は「考慮しない」としていることが多い)
  • ★選択肢はL/分。流量図はL/秒で読むので60倍する

理解度チェック

Q.

余裕水頭が与えられているとき何を求めるか。

式を組み替えて、給水管の摩擦損失水頭を先に出します。

Q.

動水勾配はどう求めるか。

摩擦損失水頭を管の長さで割ります。管1mあたりの値だからです。

Q.

この設問で曲がりの損失は別に引くか。

引きません。損失水頭の合計8mに含まれています。

> 給水装置計画論のほかの論点は給水装置計画論のカテゴリにまとめています

法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。

参考資料

  • 公益財団法人 給水工事技術振興財団「平成28年度 給水装置工事主任技術者試験 学科試験1 問題」および同財団が公表した正答番号。本記事の正誤の判定は同正答番号(問34=(2))によります。設問文が「適当なものはどれか」であることを確認したうえで各肢を判定しました。問題文・選択肢は掲載していません。
  • 国土交通省「給水装置標準計画・施工方法」(PDF)。余裕水頭の考え方、ウエストン公式による流量図の使い方は同資料によります。
  • 本記事では設問の図そのものを再現していません。図-1(給水装置)および図-2(ウエストン公式による給水管の流量図)から読み取る値は、本記事では数値を挙げていません。設問に明記された数値条件(口径20mm、損失水頭の合計8m、配水管の水圧20m、余裕水頭5m)と、計算の手順だけを書いています。
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給水装置工事主任技術者の用語・過去問を、国土交通省の給水装置標準計画・施工方法など一次資料にあたって整理しています。

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