令和6年度 学科試験1 問17は、消防法の適用を受けるスプリンクラーに関する問題です。4つの記述の正誤の組み合わせから、適当なものを1つ選びます。
誤りはイとエです。
イは担い手を差し替えています。水理計算と給水管・給水用具の選定を行うのは消防設備士で、給水装置工事主任技術者ではありません。エは向きが逆で、短くするのが正解です。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢4(ア=正/イ=誤/ウ=正/エ=誤)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設にスプリンクラーの設置が義務付けられました |
| 2 | ×(誤り) | 水理計算及び給水管、給水用具の選定を行うのは消防設備士です。「給水装置工事主任技術者が行う」とした点が誤りです |
| 3 | ○(正しい) | 水道直結式スプリンクラー設備の工事は、水道法に定める給水装置工事として指定給水装置工事事業者が施工します |
| 4 | ×(誤り) | 乾式は、給水管分岐部と電動弁との間をできるだけ短くします。「長くすることが好ましい」とした点が誤りです |
担い手は消防設備士です。
水道直結式スプリンクラー設備の設置について(要旨)
配水管から分岐して設けられた給水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算、口径決定、スプリンクラー設備に係わる給水管、給水用具の選定は消防設備士の指導に従うこと。
「給水装置工事主任技術者が行う」に置き換えた肢は、令和4年・令和5年・令和6年・令和7年の4回とも誤りです。この論点は令和元年から令和7年まで6年度すべてで問われています。
設計を主導するのは消防設備士、施工するのは指定給水装置工事事業者という分担です。選択肢3はその施工側にあたり、正しい記述です。
エは、水がどこに入っているかを考えると向きが決まります。
| 方式 | 水が入っている区間と、停滞水の防ぎ方 |
|---|---|
| 湿式 | 配管全体に水がある。末端に飲用に供さず日常的に使うもの(トイレのロータンク等)をつなぐ |
| 乾式 | 水があるのは給水管分岐部から電動弁までの区間だけ。だからこの区間を短くする |
この区間が長いほど停滞水が増えます。「消火時の水量をできるだけ多くするため、給水管分岐部と電動弁との間を長くすることが望ましい」という形は、令和元年・令和4年・令和6年の3回とも誤りの肢です。
似た書き方で、令和3年には「消火用水をできるだけ確保するために十分な水を貯留することのできる構造とする」とした肢も誤りでした。水を貯めるのではなく、停滞水を減らすのがこの設備の考え方です。
アの平成19年の改正は、6年度すべてで正しい肢として出ています。
詳細は水道直結式スプリンクラー設備とは?湿式と乾式・電動弁までを短くする理由で扱っています。
水理計算や給水用具の選定は誰が行うか。
消防設備士です。「給水装置工事主任技術者が行う」とした肢は、令和4年から令和7年まで4回とも誤りとして出題されています。
乾式で、給水管分岐部と電動弁との間はどうするか。
短くします。この区間だけが水で満たされていて、長いと停滞水が増えるためです。
水道直結式スプリンクラー設備の工事は誰が施工するか。
水道法に定める給水装置工事として、指定給水装置工事事業者が施工します。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月