令和5年度 学科試験1 問15は、消防法の適用を受けるスプリンクラーに関する問題です。5つの記述から、不適当なものを1つ選びます。
誤りは選択肢3です。水理計算及び給水管、給水用具の選定を行うのは消防設備士で、給水装置工事主任技術者ではありません。
この論点は令和元年から令和7年まで6年度すべてで問われています。担い手を主任技術者に置き換えた肢は、令和4年から令和7年まで4回とも誤りです。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢3
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 災害その他正当な理由によって一時的な断水や水圧低下により性能が十分発揮されない状況が生じても、水道事業者に責任はありません |
| 2 | ○(正しい) | 乾式配管は、給水管の分岐から電動弁までの停滞水をできるだけ少なくするため、給水管分岐部と電動弁との間を短くすることが望ましいとされます |
| 3 | ×(誤り) | 水理計算及び給水管、給水用具の選定を行うのは消防設備士です。「給水装置工事主任技術者が行う」とした点が誤りです |
| 4 | ○(正しい) | 消防法令適合品を使用するとともに、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令に適合した給水管、給水用具を用います |
| 5 | ○(正しい) | 平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設にスプリンクラーの設置が義務付けられました |
資料が担い手を定めています。
水道直結式スプリンクラー設備の設置について(要旨)
配水管から分岐して設けられた給水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算、口径決定、スプリンクラー設備に係わる給水管、給水用具の選定は消防設備士の指導に従うこと。
設計を主導するのは消防設備士、施工するのは指定給水装置工事事業者という分担です。
選択肢2の乾式は、向きを逆にした肢が繰り返し出ています。
| 書かれ方 | 正誤 | 出題年度 |
|---|---|---|
| 停滞水を少なくするため分岐部と電動弁の間を短く | 正 | 令和5年 |
| 消火時の水量を多くするため長くすることが望ましい | 誤 | 令和元年・4年・6年 |
| 消火用水を確保するため十分な水を貯留できる構造とする | 誤 | 令和3年 |
水を貯めるのではなく、停滞水を減らすのがこの設備の考え方です。乾式で水が入っているのは給水管分岐部から電動弁までの区間だけなので、その区間が長いほど停滞水が増えます。
選択肢4も要点です。「消防法令に適合すれば、給水装置の構造及び材質の基準に適合しなくてもよい」とした肢は、令和元年に誤りとして出ています。両方に適合させる必要があります。
詳細は水道直結式スプリンクラー設備とは?湿式と乾式・電動弁までを短くする理由で扱っています。
水理計算や給水用具の選定は誰が行うか。
消防設備士です。「給水装置工事主任技術者が行う」とした肢は、令和4年から令和7年まで4回とも誤りとして出題されています。
乾式で、給水管分岐部と電動弁との間はどうするか。
短くします。この区間だけが水で満たされていて、長いと停滞水が増えるためです。
消防法令に適合していれば構造材質基準は不要か。
不要ではありません。両方に適合した給水管、給水用具を用います。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月