令和4年度 学科試験1 問25は、水撃作用の防止に関する問題です。ア〜エの正誤の組み合わせから、適当なものを1つ選びます。
誤りはアだけです。水撃防止器具は、発生するおそれのある箇所の直前に設置します。
直後に置いても間に合いません。水撃は弁が閉まった上流側で起きるからです。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 給水工事技術振興財団が公開している過去5年間の試験問題で確認できます。
正解:選択肢1(ア=誤/イ=正/ウ=正/エ=正)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 水撃防止器具は、発生するおそれのある箇所の直前(上流側)に設置します。「その直後」とした点が誤りです |
| 2 | ○(正しい) | 水栓、電磁弁、元止め式瞬間湯沸器は作動状況によっては、水撃作用が生じるおそれがあります |
| 3 | ○(正しい) | 空気が抜けにくい鳥居配管がある管路は、水撃作用が発生するおそれがあります |
| 4 | ○(正しい) | 給水管の水圧が高い場合は、減圧弁、定流量弁等を設置し、給水圧又は流速を下げます |
水撃がどこで起きるかを考えると、置く場所が決まります。
弁を急に閉めると、流れてきた水が行き場を失って弁の手前で圧力が跳ね上がります。跳ね上がるのは上流側です。だから防止器具も上流側、つまり給水用具の直前に近接して置きます。
下流側に置いても、圧力が上がる場所に入っていません。「直後」「下流側」とした肢は誤りです。
この分野は、向きを反転させる形が2つあります。
| 論点 | 正しい形 | 誤りの形 |
|---|---|---|
| 水撃防止器具の位置 | 直前(上流側)に近接 | 直後・下流側 |
| 流速 | 遅くする | 速くする |
どちらも理屈から戻せます。速い水ほど止めたときの衝撃が大きいので、流速は遅くします。
ウの鳥居配管は、空気がたまるからです。
給水装置標準計画・施工方法(要旨)
水撃作用の増幅を防ぐため、空気の停滞が生じるおそれのある鳥居配管等は避ける。
イに挙がっている3つは、いずれも開閉時間が短い給水用具です。ほかにレバーハンドル式水栓、ボールタップ、洗浄弁があります。
エは、原因のほうを断つ手です。水圧が高いほど流速が上がるので、減圧弁や定流量弁で圧力と流速を下げます。
詳細は水撃作用(ウォータハンマ)とは?流速を遅くする理由と水撃限界性能基準の3つの数値で扱っています。
水撃防止器具はどこに設置するか。
水撃作用が発生するおそれのある箇所の直前、つまり給水用具の上流側に近接して設置します。「直後」「下流側」とした肢は誤りです。
なぜ上流側なのか。
弁を急に閉めたとき、流れてきた水が行き場を失って圧力が跳ね上がるのは弁の手前だからです。
鳥居配管を避けるのはなぜか。
空気の停滞が生じるおそれがあり、水撃作用を増幅するためです。
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法令・基準は改正されることがあります。最新の内容は国土交通省およびe-Gov法令検索でご確認ください。給水装置の設置条件や施工方法は水道事業者ごとの基準によります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月