管工事施工管理技士 独学ガイド

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湿り空気線図から冷却負荷はどう出すのか?比エンタルピー差と送風量

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線図に数字がいくつも書き込まれていて、どれを使うのか分かりません。

単位もkWだったりWだったりで混乱します。

この記事の要点

送風量に空気の密度を掛けて、1時間に動く空気の質量にします。

そこにコイル入口と出口の比エンタルピーの差を掛けます。

令和6年度は冷房の冷却負荷で44kW、令和7年度は暖房の加熱負荷で25,200Wが公表正答でした。

2年続けて、同じ形の問題が冷房と暖房で入れ替えて出されています。

1級の問題Aで2年分を並べます。

湿り空気線図から冷却負荷と加熱負荷を出す手順を並べた図。1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.17(令和6年度・令和7年度)の記述と公表正答による。令和6年度は冷房時の冷却負荷で、送風量6,000立方メートル毎時に空気の密度1.2キログラム毎立方メートルを掛けて7,200キログラム毎時とし、線図に刻まれた比エンタルピー45・47・58・67・87キロジュール毎キログラムのうちコイル入口と出口の差67引く45で22キロジュール毎キログラムを読み、7,200掛ける22割る3,600で44キロワットとなり、選択肢18キロワット・26キロワット・44キロワット・84キロワットのうち公表正答は44キロワットの3。令和7年度は暖房時の加熱負荷で、条件は同じく送風量6,000立方メートル毎時・空気の密度1.2キログラム毎立方メートル、線図には比エンタルピー5.4・28.6・33.2・41・47と絶対湿度0.0014・0.0050・0.0066が刻まれ、加熱は絶対湿度が変わらない区間を読み、選択肢18,800ワット・25,200ワット・36,800ワット・65,200ワットのうち公表正答は25,200ワットの2。令和6年度は冷房の冷却負荷で単位はキロワット、令和7年度は暖房の加熱負荷で単位はワットと入れ替わっている。
左が令和6年度、右が令和7年度。※公表正答で確定した数値を並べた図。

与えられる条件は毎年同じなのか

2年とも同じ2つです。

令和6年度 1級 第一次検定 問題A【No.17】(ただし書)/令和7年度 問題A【No.17】(ただし書)

ただし、送風量は6,000m³/h、空気の密度は1.2kg/m³とする。

送風量と密度が与えられます。6,000m³/hと1.2kg/m³で2年とも同じ値でした。

掛けると質量になります。6,000×1.2=7,200kg/hです。

線図のどの数字を使うのか

比エンタルピーです。

年度 線図に刻まれた比エンタルピー〔kJ/kg(DA)〕
令和6年度(冷房) 45 47 58 67 87
令和7年度(暖房) 5.4 28.6 33.2 41 47

線図の縦軸には絶対湿度が取られています。令和7年度は0.0014・0.0050・0.0066kg/kg(DA)が刻まれていました。

コイルの入口と出口の2点を読みます。その差が1kgの空気あたりの熱量になります。

冷却負荷はいくつになったのか

44kWでした。

令和6年度 問題A【No.17】(選択肢)

下図に示す冷房時の湿り空気線図における空気調和機のコイルの冷却負荷の値として、適当なものはどれか。

(1) 18kW  (2) 26kW  (3) 44kW  (4) 84kW

令和6年度の公表正答は(3)です。44kWが正答と確定します。

比エンタルピーの差は67−45で22kJ/kgです。7,200×22÷3,600=44となり、正答の値と一致します。

暖房のときは何が入れ替わるのか

単位と向きです。

令和7年度 問題A【No.17】(選択肢)

下図に示す暖房時の湿り空気線図において、空気調和機のコイルの加熱負荷量として、適当なものはどれか。

(1) 18,800W  (2) 25,200W  (3) 36,800W  (4) 65,200W

令和7年度の公表正答は(2)です。25,200Wが正答と確定します。

令和6年度はkW、令和7年度はWで問われました。桁を1つ読み違えると全部の選択肢から外れます

まちがえやすいポイント

体積のまま計算すると合いません。

送風量はm³/hで与えられます。密度1.2kg/m³を掛けてkg/hに直してから比エンタルピーの差を掛けます。

この一手を飛ばすと値が1.2倍ずれます。

加熱のときは縦軸が動きません。絶対湿度が変わらない区間がコイルの加熱にあたります。

水スプレーによる加湿はどちらへ動くのか

左上でした。

令和7年度 問題A【No.7】(選択肢)

下図に示す湿り空気線図において、湿り空気Aに水スプレーで加湿した場合の状態変化として、適当なものはどれか。

(1) ①  (2) ②  (3) ③  (4) ④

令和7年度の公表正答は(3)です。③が正答と確定します。

問題の図では③が左上向きの矢印です。状態点から左上へ動くと示されていました。

線図上の4方向の呼び分けは熱と伝熱の読み分けで扱っています。

コイルと加湿器の仕様はコイルと加湿器、負荷の種類は熱負荷の読み分けで扱っています。

理解度チェック

Q.

送風量6,000m³/h、密度1.2kg/m³のとき、1時間に動く空気の質量は。

7,200kg/hです。

Q.

線図から負荷を出すとき、質量に何を掛けるか。

コイル入口と出口の比エンタルピーの差です。

Q.

令和6年度の冷却負荷の公表正答は。

44kWです。比エンタルピーの差は22kJ/kgでした。

Q.

令和7年度の加熱負荷量の公表正答は。

25,200Wです。単位がWで問われました。

Q.

水スプレーによる加湿は線図上でどちらへ動くか。

左上へ動きます。令和7年度の公表正答は③でした。

まとめ

  • 送風量に密度を掛けて質量に直す。6,000×1.2=7,200kg/h。
  • 質量に比エンタルピーの差を掛けて負荷にする。
  • 令和6年度の冷却負荷は44kW(差は22kJ/kg)。
  • 令和7年度の加熱負荷量は25,200W
  • 2年で冷房と暖房、kWとWが入れ替わった。
  • 加熱は絶対湿度が変わらない区間を読む。
  • 水スプレーによる加湿は左上へ動く。

線図の刻み方や問われる単位は年度によって変わります。個別の判断は最新の試験問題と公表正答を確認してください。

あわせて読む

この語が出た問はどこか

解説を1問ずつ置いています。

参考資料

  • 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.17】(令和6年度)、【No.7】【No.17】(令和7年度)及び各年度の公表正答肢(一般財団法人全国建設研修センター。試験問題/正答肢のページ)。公表正答は令和6年度No.17が(3)、令和7年度No.7が(3)・No.17が(2)です。送風量・密度・比エンタルピー・絶対湿度の数値は、同PDFの当該ページを画像にして目視で確認しました。
  • ※ 令和7年度No.17については、線図に刻まれた比エンタルピーの値と選択肢の値がちょうど一致する組合せを問題文から確定できないため、計算の途中経過は記載していません。公表正答が(2)25,200Wであることのみを記載しています。
  • ※ 令和7年度No.7の①②④が何を表すかは、同年度の問題文に記述がありません。水スプレーによる加湿が③であることだけを記載しています。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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