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空気調和機の種類とは?ユニット形・コンパクト形・パッケージ形の違い

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空気調和機の呼び名が多く、どれとどれが別物なのか分かりません。

適用の範囲に数字が付くものもあり、覚え方に困ります。

この記事の要点

仕様書は5つの項に分けています。ユニット形・コンパクト形・デシカント・ファンコイルユニット・パッケージ形です。

コンパクト形は設計風量9,000m³/h以下の床置形に適用されます。機外静圧にも上限があります。

パッケージ形は冷房能力28kWを超える空冷式が対象です。14kW以上28kW以下は制御盤だけが適用されます。

適用の範囲が数値で決められている項があります。

5つの区分と適用範囲を並べます。

空気調和機の5つの区分と適用範囲を並べた図。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第7節「空気調和機」により、ユニット形はケーシング、コイル、加湿器、ドレンパン、送風機、電動機等を有する構造。コンパクト形はケーシング内にコイル、加湿器、ドレンパン、送風機、電動機、エアフィルター等を収めた構造で、設計風量9,000立方メートル毎時以下、機外静圧は給気用送風機のみの場合400パスカル以下、還気用送風機を組込む場合は還気用300パスカル以下の床置形に適用する。デシカント空気調和機はケーシング、デシカントロータ、コイル、加湿器、ドレンパン、送風機、電動機等を有する構造で、デシカントロータは再生空気40度から80度で再生可能な低温再生形とし、吸着剤はシリカゲル、ゼオライト又は高分子収着剤とする。ファンコイルユニットは床置形、天井吊形、ローボイ形及びカセット形に適用し、床置形・天井吊形・ローボイ形は露出形及び隠ぺい形とする。パッケージ形は屋外機と屋内機を冷媒管で接続するセパレート形で、冷房能力28キロワットを超える空冷式に適用し、14キロワット以上28キロワット以下は制御盤のみを適用する。圧縮機はロータリー圧縮機又はスクロール圧縮機とし形式は密閉形。
構成と適用範囲が項ごとに書かれる。※仕様書の要件を並べた図。

空気調和機は何種類あるのか

第7節が5つの項に分かれています。

名称 目印
1.7.1 ユニット形空気調和機 基本の形
1.7.2 コンパクト形空気調和機 風量と静圧に上限
1.7.3 デシカント空気調和機 デシカントロータを持つ
1.7.4 ファンコイルユニット 4つの形に分かれる
1.7.5 パッケージ形空気調和機 冷房能力に下限

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)1.7.1.1(1)(2)

(1) ユニット形空気調和機は、ケーシング、コイル、加湿器、ドレンパン、送風機、電動機等を有する構造とし、制御盤その他必要な部材は特記による。

(2) ユニット形空気調和機の許容振動値は、剛構造体に設置した状態で測定した値とし、固定部の全振幅15μm(垂直方向)以下とする。

ユニット形が基本の形です。許容振動値は全振幅15μm(垂直方向)以下と決められています。

コンパクト形はどこまでが対象か

3つの数値で線が引かれています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)1.7.2.1(1)(2)

(1) 本項は、設計風量が9,000m³/h以下、機外静圧が、給気用送風機のみの場合は400Pa以下、還気用送風機組込みの場合は、給気用送風機において400Pa以下、還気用送風機において300Pa以下のコンパクト形空気調和機の床置形に適用する。

(2) コンパクト形空気調和機は、ケーシング内にコイル、加湿器、ドレンパン、送風機、電動機、エアフィルター等を収めた構造とし、制御盤その他必要な部材は特記による。

対象は床置形だけです。風量と静圧の両方に上限が付きます。

構成も少し違います。ユニット形にはないエアフィルターが、コンパクト形の構成には書かれています。

デシカント空気調和機は何が違うのか

ロータを持つ点が違います。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)1.7.3.1(1)/1.7.3.2(1)(2)

1.7.3.1(1) デシカント空気調和機は、ケーシング、デシカントロータ、コイル、加湿器、ドレンパン、送風機、電動機等を有する構造とし、その他必要な部材は特記による。

1.7.3.2(1) 再生空気40℃〜80℃にて再生可能な低温再生形とする。

(2) 吸着剤はシリカゲル、ゼオライト又は高分子収着剤とする。

ロータには温度が付いています。再生空気40℃〜80℃の低温再生形です。

出題でも取り上げられています。令和6年度1級(第一次A)No.40の肢(1)「デシカント空気調和機は、導入外気の湿度を室内湿度に近づけて供給するデシカントローターを備えたものである」が正しい肢として出ました。

ファンコイルユニットにはどんな形があるのか

4つの形が挙げられています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)1.7.4.1(1)(2)(3)(4)

(1) 本項は、床置形、天井吊形、ローボイ形及びカセット形のファンコイルユニットに適用する。なお、床置形、天井吊形及びローボイ形は露出形及び隠ぺい形とする。

(2)(ア) 露出形は、ケーシング内にコイル、吹出口、ドレンパン、送風機、電動機、エアフィルター等を収めた構造とする。

(イ) 隠ぺい形は、ケーシング内にコイル、ドレンパン、送風機、電動機等を収めた構造とする。

(4) 冷房能力及び暖房能力は、JIS A 4008「ファンコイルユニット」による。

露出形と隠ぺい形で中身が変わります。隠ぺい形には吹出口とエアフィルターが構成に入っていません

それらの適用は特記によるとされています。カセット形だけ露出と隠ぺいに分かれません

パッケージ形はどこから適用されるのか

冷房能力で線が引かれています。

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)1.7.5.1(1)(2)/1.7.5.2(1)(2)/1.7.5.3(1)

1.7.5.1(1) 屋外機と屋内機を冷媒管で接続するセパレート形に適用する。

(2) 本項は、冷房能力28kWを超える空冷式パッケージ形空気調和機に適用する。ただし、冷房能力14kW以上28kW以下の空冷式パッケージ形空気調和機は、1.7.5.17「制御盤」のみを適用する。

1.7.5.2(1) 屋外機の構成は、圧縮機、電動機、送風機、動力伝達装置、空気熱源蒸発器兼空冷式凝縮器、冷暖房切換弁、安全装置、制御盤、ケーシング等とする。

(2) 屋内機の構成は、電動機、送風機、加熱器兼冷却器、吹出口(ダクト形の場合は除く。)、吸込口、エアフィルター、ドレンパン、制御盤、ケーシング等とする。

1.7.5.3(1) 圧縮機は、ロータリー圧縮機又はスクロール圧縮機とし、形式は密閉形とする。

圧縮機は2つに絞られています。ロータリー又はスクロールで、形式は密閉形です。

出題も同じです。令和7年度2級(後期)No.12の肢(4)「圧縮機は、ロータリー形、スクロール形等が多く使用されている」が正しい肢として出ました。

まちがえやすいポイント

28kWの線は「適用しない」ではありません。

冷房能力14kW以上28kW以下のものは、1.7.5.17「制御盤」だけが適用されます。範囲から完全に外れるわけではありません。

フロン類の側でも出題があります。令和7年度2級(前期)No.12では、肢(2)「業務用のパッケージ形空気調和機は、第一種特定製品に該当しない」が適当でないものとして正答になりました。

第一種特定製品の範囲は第一種特定製品とフロン類で扱っています。

理解度チェック

Q.

ユニット形空気調和機の許容振動値は。

固定部の全振幅15μm(垂直方向)以下です。

Q.

コンパクト形空気調和機の設計風量の上限は。

9,000m³/h以下です。対象は床置形になります。

Q.

デシカントロータの再生空気の温度は。

40℃〜80℃で再生可能な低温再生形です。

Q.

ファンコイルユニットの形は何種類か。

床置形、天井吊形、ローボイ形、カセット形の4つです。

Q.

パッケージ形空気調和機の圧縮機は何か。

ロータリー圧縮機又はスクロール圧縮機で、形式は密閉形です。

まとめ

  • 第7節は5つの項。ユニット形・コンパクト形・デシカント・ファンコイルユニット・パッケージ形。
  • ユニット形の許容振動値は全振幅15μm(垂直方向)以下
  • コンパクト形は設計風量9,000m³/h以下・機外静圧400Pa以下(給気用のみ)の床置形。
  • デシカントロータは再生空気40℃〜80℃の低温再生形。
  • ファンコイルユニットは4つの形。前の3つは露出形と隠ぺい形に分かれる。
  • パッケージ形は冷房能力28kWを超える空冷式。14kW以上28kW以下は制御盤のみ。
  • 圧縮機はロータリー又はスクロールで、形式は密閉形

実際に使う機器の形式や能力は特記と設計図書によって変わります。個別の判断は監督員の指示にしたがってください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 空調・換気2級 空調・換気を見てください。

参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)第7節「空気調和機」1.7.1から1.7.5(国土交通省大臣官房官庁営繕部、令和7年11月5日 国営設第110号。国土交通省 官庁営繕のページで公開されているPDFの121ページから130ページ)。区分、構成、適用範囲、圧縮機は同節によります。
  • 令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A No.40、令和7年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.12、同(後期)No.12(問題と正答肢は指定試験機関の公表資料。正答は正答肢の表を画像にして目視で確認)。
  • ※ コイルの供給冷水温度やコイル面通過風速の値は、この記事では扱っていません。仕様書の当該項に数値がなく、出題でも誤りの肢として示されているためです。
  • ※ 各項のケーシング、コイル、加湿器などの細かい材質は別の項によるもので、この記事では扱っていません。
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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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