管工事施工管理技士 独学ガイド

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フロン排出抑制法とは?第一種特定製品と2つの証明書の向き

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登場人物が多すぎて、誰が誰に何を渡すのか追えません。

証明書も2種類あって、宛先がごちゃごちゃになります。

この記事の要点

第一種特定製品は業務用の2種類だけです。エアコンディショナーと、冷蔵機器及び冷凍機器です。

証明書はフロン類が流れた向きと逆に戻ります。充塡証明書は管理者へ、破壊証明書は充塡回収業者へです。

充塡回収業は都道府県知事の登録です。許可でも国の登録でもありません。

条文は「誰が」「誰に」を必ず書いています。そこだけ拾えば肢が切れます。

登場人物は4者で、証明書は2枚です。

フロン類と証明書のやりとりを示した流れ図。第一種特定製品の管理者が整備を発注し、第一種特定製品整備者が充塡と回収を第一種フロン類充塡回収業者に委託し、充塡回収業者がフロン類をフロン類破壊業者に引き渡す。充塡証明書は法第37条第4項により第一種フロン類充塡回収業者から整備を発注した管理者へ交付される。破壊証明書は法第70条第1項によりフロン類破壊業者からフロン類を引き取った充塡回収業者へ送付される。第一種特定製品は業務用のエアコンディショナーと冷蔵機器及び冷凍機器で自動販売機を含む。充塡回収業は都道府県知事の登録。
証明書は川下から川上へ戻る。※条文の要件を並べた図。

第一種特定製品とは何を指すのか

法第2条第3項が2つに限っています。

フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律 第2条第3項

この法律において「第一種特定製品」とは、次に掲げる機器のうち、業務用の機器(一般消費者が通常生活の用に供する機器以外の機器をいう。)であって、冷媒としてフロン類が充塡されているもの(第二種特定製品を除く。)をいう。

一 エアコンディショナー

二 冷蔵機器及び冷凍機器(冷蔵又は冷凍の機能を有する自動販売機を含む。)

条件は3つ重なっています。業務用であること冷媒としてフロン類が充塡されていること第二種特定製品でないことです。

第二種特定製品は、法第2条第4項が使用済自動車の再資源化等に関する法律に規定する特定エアコンディショナーと定めています。

同じエアコンディショナーでも、こちらは第一種特定製品から除かれます。

管理者とは誰のことか

法第2条第8項が定義しています。

同法 第2条第8項(抜粋)

「管理者」とは、フロン類使用製品の所有者その他フロン類使用製品の使用等を管理する責任を有する者をいう。

基本は所有者です。所有者以外でも、使用等を管理する責任を有していれば管理者になります。

整備を発注するのはこの管理者で、充塡証明書を受け取るのもこの管理者です。

充塡と回収は誰に頼むのか

整備者が充塡回収業者に委託します。

同法 第37条第1項/第39条第1項

第三十七条 第一種特定製品整備者は、第一種特定製品の整備に際して、当該第一種特定製品に冷媒としてフロン類を充塡する必要があるときは、当該フロン類の充塡を第一種フロン類充塡回収業者に委託しなければならない。ただし、第一種特定製品整備者が第一種フロン類充塡回収業者である場合において、当該第一種特定製品整備者が自ら当該フロン類の充塡を行うときは、この限りでない。

第三十九条 第一種特定製品整備者は、第一種特定製品の整備に際して、当該第一種特定製品に冷媒として充塡されているフロン類を回収する必要があるときは、当該フロン類の回収を第一種フロン類充塡回収業者に委託しなければならない。(以下略)

充塡が第37条、回収が第39条です。条は別ですが、書きぶりは同じ形になっています。

ただし書があり、整備者自身が充塡回収業者なら自分で行える点も共通です。

充塡回収業は登録か許可か

登録です。宛先は都道府県知事になります。

同法 第27条第1項

第一種フロン類充塡回収業を行おうとする者は、その業務を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。

言葉は登録で、相手は業務を行おうとする区域を管轄する都道府県知事です。

まちがえやすいポイント

ねらわれるのは、証明書の宛先を入れ替える形です。

令和6年度1級では「フロン類破壊業者がフロン類を破壊したときは、当該フロン類を引き取った第一種フロン類充塡回収業者に破壊証明書を送付しなくてよい」とした肢が誤りとされました。条文は送付しなければならないと定めています。

もうひとつが2枚の証明書の向きです。充塡証明書は管理者へ破壊証明書は充塡回収業者へと、戻る先が1段違います。

充塡証明書は誰が誰に交付するのか

充塡した業者が、整備を発注した管理者に渡します。

同法 第37条第4項(抜粋)

第一種フロン類充塡回収業者は、(中略)フロン類の充塡を行ったときは、フロン類の充塡を証する書面(以下この項及び次条第一項において「充塡証明書」という。)に主務省令で定める事項を記載し、主務省令で定めるところにより、当該フロン類に係る第一種特定製品の整備を発注した第一種特定製品の管理者に当該充塡証明書を交付しなければならない。

渡す先は整備者ではなく整備を発注した管理者です。ここが入れ替えられます。

第38条第1項により、情報処理センターへ電子的に登録した場合は交付を要しません

破壊証明書はどちらへ送るのか

破壊した業者が、引き取り元へ送ります。

同法 第70条第1項(抜粋)

フロン類破壊業者は、前条第一項の規定によりフロン類を引き取った場合において、フロン類を破壊したときは、フロン類を破壊したことを証する書面(以下この条において「破壊証明書」という。)に主務省令で定める事項を記載し、(中略)当該フロン類を引き取った第一種フロン類充塡回収業者に当該破壊証明書を送付しなければならない。この場合において、当該フロン類破壊業者は、当該破壊証明書の写しを当該送付をした日から主務省令で定める期間保存しなければならない。

送る先はフロン類を引き取った第一種フロン類充塡回収業者です。管理者ではありません。

あわせて写しの保存も義務です。保存する期間は主務省令に委ねられています。

点検の決まりは法律のどこにあるのか

法律は基準そのものを書かず、主務大臣に委ねています。

同法 第16条第1項(抜粋)

主務大臣は、第一種特定製品に使用されるフロン類の管理の適正化を推進するため、第一種特定製品の管理者が(中略)取り組むべき措置に関して第一種特定製品の管理者の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。

法律にあるのは判断の基準となるべき事項を定めて公表するという枠だけです。

その基準に照らして著しく不十分なときは、都道府県知事が勧告・公表・命令を行います(第18条)。

ボイラーのように資格や区分が法令で直接決まる機器もあります。真空式温水発生機とボイラーの区分で扱っています。

理解度チェック

Q.

第一種特定製品にあたる機器を2つ答えよ。

業務用のエアコンディショナーと、冷蔵機器及び冷凍機器です。冷蔵・冷凍の機能を有する自動販売機も含まれます。

Q.

第一種フロン類充塡回収業を行うには、誰の何を受けるか。

業務を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録です。許可ではありません。

Q.

充塡証明書は誰が誰に交付するか。

第一種フロン類充塡回収業者が、整備を発注した第一種特定製品の管理者に交付します。

Q.

破壊証明書は誰が誰に送付するか。

フロン類破壊業者が、そのフロン類を引き取った第一種フロン類充塡回収業者に送付します。写しの保存も必要です。

Q.

整備者が自分でフロン類を充塡できるのはどんなときか。

その整備者自身が第一種フロン類充塡回収業者である場合です。第37条第1項のただし書にあります。

まとめ

  • 第一種特定製品は業務用エアコンディショナー冷蔵機器及び冷凍機器。自動販売機も入る。
  • 第二種特定製品(自動車リサイクル法の特定エアコンディショナー)は第一種から除かれる。
  • 管理者は所有者その他使用等を管理する責任を有する者
  • 充塡は第37条、回収は第39条。どちらも充塡回収業者に委託。自らが業者なら自分で行える。
  • 充塡回収業は都道府県知事の登録。許可ではない。
  • 充塡証明書は充塡回収業者から管理者へ交付。電子登録なら交付不要。
  • 破壊証明書は破壊業者から充塡回収業者へ送付。写しの保存もセット。

点検の頻度や記録の保存期間などの細目は、主務大臣が定める判断の基準や主務省令で決まります。実務の運用は所轄の都道府県の窓口にご確認ください。

あわせて読む

この科目の過去問はどこにあるか

級ごとに分けています。1級 機器・材料2級 機器・材料を見てください。

参考資料

  • フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(平成13年法律第64号)第2条・第16条・第18条・第27条・第37条・第38条・第39条・第70条(e-Gov法令検索)。第一種特定製品と管理者の定義、判断の基準、勧告と命令、充塡回収業の登録、充塡と回収の委託、充塡証明書、破壊証明書は同法によります。
  • ※ 誤りとされた肢は、一般財団法人 全国建設研修センターが公表した正答肢によります(令和6年度1級 第一次検定 問題B No.20 正答=4)。
  • 「簡易点検」「定期点検」「行程管理票」という語は、法律・施行令・施行規則のいずれにもありません。点検の頻度は第16条第1項により主務大臣が定める判断の基準となるべき事項に委ねられており、条文には数値がないため、本記事では点検の頻度は扱っていません。
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この記事を書いた人

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管工事施工管理技士の用語・過去問を、法令や公的な基準など一次資料にあたって整理しています。

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管工事施工管理技士の用語・条文・数値を、公表された過去問と一次資料にあたって整理しています。

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