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単母線と二重母線って、どっちが機器が多いの?
複母線って言葉も出てくるけど、別のものなの?
この記事の要点
母線結線方式とは、変電所で母線をどう組むかの方式で、単母線と二重母線(複母線)に分かれるもののことです。
所要機器が多いのも、点検や系統運用が容易なのも二重母線の側です。
主語を単母線にすり替えた肢が、3年度とも答えになっています。
変電所の母線結線方式は、2級で3年度に出ています。
並ぶ論点は4つで固定です。どれも単母線と二重母線を比べる形なので、どちらが主語かを読むだけで済みます。
まず正しい形を並べます。
| 論点 | 正しい形 | 正しい側の年度 |
|---|---|---|
| 母線事故時 | 単母線は、母線事故時に全停電となる | 3年度すべて |
| 採用先 | 二重母線(複母線)は、上位系統や大規模な変電所に採用される | 3年度すべて |
| 所要機器 | 二重母線は、単母線に比べ、所要機器が多い | 令和7年度 |
| 点検・系統運用 | 二重母線(複母線)は、機器の点検、系統運用が容易である | 2年度 |
母線事故時の全停電と、上位系統への採用は3年度とも正しい肢でした。この2つが並んでいたら読み飛ばして構いません。
言い換えると、「機器が多いのも、点検と運用が楽なのも、どちらも二重母線の側」ということです。
例えば、令和7年度2級No.12では所要機器の肢が二重母線を主語にして書かれ、正しい側に置かれました。
先に、2つの方式の違いを並べます。
| 論点 | 単母線 | 二重母線(複母線) |
|---|---|---|
| 所要機器 | 少ない | 多い |
| 点検・系統運用 | 母線を止めないと点検できない | 片方に移して点検できる |
| 母線事故時 | 全停電 | 健全な母線側で送り続けられる |
| 採用先 | 小規模な変電所 | 上位系統や大規模な変電所 |
同じ論点で、主語だけが入れ替えられます。
| 年度・級・問 | 肢の書き方 | 扱い |
|---|---|---|
| 平成30年度 2級前期 No.14 | 単母線は、複母線に比べて所要機器が多い | 誤り |
| 令和4年度 2級(後期) No.14 | 単母線方式は、二重母線に比べ所要機器が多い | 誤り |
| 令和7年度 2級(後期) No.12 | 二重母線は、単母線に比べ、所要機器が多い | 正しい肢 |
比べる文の形はそのままで、主語と比較の相手が入れ替わっているだけです。令和7年度の肢が正しい形なので、そちらを覚えれば2年度の誤りも見抜けます。
もう1つの論点も同じ作りです。
| 年度・級・問 | 肢の書き方 | 扱い |
|---|---|---|
| 平成30年度 2級前期 No.14 | 複母線は、機器の点検、系統運用が容易である | 正しい肢 |
| 令和4年度 2級(後期) No.14 | 二重母線方式は、機器の点検、系統運用が容易である | 正しい肢 |
| 令和7年度 2級(後期) No.12 | 単母線は、二重母線に比べ、機器の点検、系統運用が容易である | 誤り |
令和7年度は、所要機器を正しい形に直したうえで、点検・系統運用のほうをすり替えています。年度ごとにどちらの論点で仕掛けるかが変わります。
残る2つの論点は、3年度とも正しい側でした。
混同しやすい語
単母線と二重母線:所要機器が多いのも、点検や系統運用が容易なのも二重母線の側です。単母線を主語にすると誤りになります。
複母線と二重母線:同じものを指す言い方として使われています。平成30年度は複母線、令和4年度以降は二重母線でした。
所要機器と点検・系統運用:どちらも二重母線の側の性質ですが、年度ごとにどちらをすり替えるかが変わります。
母線事故時の全停電:これは単母線の性質です。3年度とも正しい肢でした。
上位系統と大規模:どちらも二重母線(複母線)が採用される先の書き方です。3年度とも正しい肢でした。
母線の組み方は、変電所の設備全体の話とつながっています。
母線結線方式は、2級で3年度に出ています。並ぶ4論点は同じで、すり替える場所だけが変わります。
| 年度・級・問 | 並んだ論点 | 誤りの論点 |
|---|---|---|
| 平成30年度 2級前期 学科 No.14 | 所要機器/母線事故/採用先/点検・系統運用 | 所要機器 |
| 令和4年度 2級(後期) 第一次 No.14 | 母線事故/所要機器/点検・系統運用/採用先 | 所要機器 |
| 令和7年度 2級(後期) 第一次 No.12 | 母線事故/点検・系統運用/採用先/所要機器 | 点検・系統運用 |
4つの論点は3年度とも同じで、順番だけが入れ替わります。誤りにされるのは所要機器か点検・系統運用のどちらかです。
母線に入れる遮断器の側は主遮断装置に、母線を流れる事故電流の大きさは短絡容量に、変電所の書き方そのものは変電所の記述にまとめました。
母線結線方式の肢は、次の順に見ます。
所要機器が多いのはどちらか?
二重母線です。単母線を主語にして「二重母線に比べ所要機器が多い」と書いた肢は2年度とも誤りにされました。
機器の点検や系統運用が容易なのはどちらか?
二重母線(複母線)です。令和7年度では単母線を主語にした肢が誤りにされました。
母線事故時に全停電となるのはどちらか?
単母線です。3年度とも正しい肢として置かれました。
二重母線はどんな変電所に採用されるか?
上位系統の変電所に一般的に採用されます。平成30年度では複母線が大規模な変電所に採用されるという書き方でした。
参考資料
※ この記事の出題の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
複母線と二重母線は、同じものを指す言い方として使われています。
平成30年度は複母線、令和4年度と令和7年度は二重母線という語で出ました。どちらも単母線と対にして比べられており、扱いは同じです。語が違うだけで別の方式が出てきたと考えないでください。