令和元年度 地質調査技士 土壌・地下水汚染部門 No.67を解説、地下水試料の採取
令和元年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 No.67は、土壌汚染調査での地下水試料の採取に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
観測井から地下水を採るときは、まず井戸の中にたまった古い水を抜くパージを行い、水位が自然の状態に戻ってから採水します。帯水層本来の地下水を採るための手順です。
引っかけの核心は1点、採取深さは帯水層を代表する位置で採るという点です。スクリーンの下端部という決まった一点に固定して採るのは不適切です。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 採取のしかた | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 井戸内滞水量の3~5倍のパージを行った | ○(古い滞留水を抜く) |
| 2 | 採取深さをスクリーンの下端部で行った | ×(誤り) 正答。下端部に固定して採らない |
| 3 | 水位低下後、自然水位まで回復してから採水した | ○(帯水層本来の水を採る) |
| 4 | パージ水は専門処理業者に委託した | ○(適切な処理) |
選択肢1・3・4は、古い滞留水を抜き、水位が戻ってから採り、パージ水を適正処理するという一連の手順です。選択肢2だけが採取深さの決め方を誤っています。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
パージは、井戸の中にたまって帯水層と入れ替わっていない古い水を抜き、帯水層本来の地下水を採るための操作です。だから水位が自然の状態に戻ってから採水します(選択肢1・3)。
採取深さも同じ考え方で、帯水層を代表する位置で採ります。選択肢2はスクリーンの下端部という決まった一点に固定して採るとしており、帯水層を代表する採り方ではないため不適切です。
選択肢2は、地下水試料の採取として最も不適当な記述です。地下水は帯水層を代表する位置で採ると押さえます。
覚え方
- 地下水採取は、滞水量の3~5倍をパージ→自然水位まで回復→帯水層を代表する位置で採水
- 採取深さをスクリーンの下端部に固定するのは不適切
- パージ水は汚染のおそれがあるので専門処理業者に委託する
理解度チェック
問題:観測井の地下水は、パージで水位が下がったら自然水位まで回復してから採水する。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
井戸にたまった古い水をパージで抜き、帯水層本来の水になってから採ります。パージ量は井戸内滞水量の3~5倍が目安です。
問題:地下水試料は、つねにスクリーンの下端部に固定して採取する。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
採取深さは帯水層を代表する位置で決めます。下端部という決まった一点に固定して採るのは不適切です。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和元年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 試験問題」
- 環境省「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン」(地下水試料の採取=パージ後に帯水層を代表する位置で採水)
※ 手順・区分は標準的な内容で、最新の基準・テキストで確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月