地質調査技士 独学ノート

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揚水試験とは?帯水層の透水係数・貯留係数を観測井で求める

ちしつモグラ

ちしつモグラ

揚水試験って単孔の透水試験と何が違うの?観測井は何のためにあるの?

この記事の要点

  • 揚水井で地下水をくみ上げ、まわりの観測井の水位低下から、帯水層の透水係数と貯留係数を求める現場試験。
  • 段階揚水試験と連続揚水試験がある。地下水低下工法や浸透流解析の検討に使う。
  • 引っかけの核心=単孔の透水試験はピンポイントの値、揚水試験は帯水層という層の広域の値。貯留係数も得られる。

揚水試験とは、揚水井から地下水を一定の割合でくみ上げ、まわりに設けた観測井での水位の低下量を測ることで、帯水層の透水係数貯留係数などの水理定数を求める現場試験です。単孔で行う透水試験がその場所のピンポイントの値を出すのに対し、揚水試験は帯水層という層の広い範囲の値が得られ、より現実に近い値になります。

何が分かるか・どう行うか

揚水試験では、帯水層の透水係数と貯留係数が得られます。

透水係数は水の通しやすさ、貯留係数は地下水位の低下の時間的な変化を計算するのに必要な値です。

試験は、揚水量を段階的に変える段階揚水試験と、一定の揚水量を続ける連続揚水試験があります。

地下水低下工法の検討や、水位低下の影響範囲、浸透流解析などに使います。

単孔の透水試験との違い

単孔で行う透水試験(現場透水試験)は、その孔の周辺だけの透水係数を出します。

これに対して揚水試験は、揚水井と複数の観測井を使い、帯水層という層の広い範囲の透水係数を求めます。

広域の地下水を扱う検討では、揚水試験の値の方がより現実に近くなります。

項目単孔の透水試験揚水試験
使う孔1本(その孔のみ)揚水井+複数の観測井
範囲孔のまわり(ピンポイント)帯水層という層の広域
得られる値透水係数透水係数(透水量係数)・貯留係数

過去問での問われ方:試験方法の規定

揚水試験は方法・観測井の規定で出ます(h28現場調査No.37ほか)。

引っかけは観測井の配置や得られる値です。

「揚水井と複数の観測井で帯水層の透水係数・貯留係数を求める」は正しい記述で(h28のNo.37の(1))、不適切とされたのは観測井の配置(等間隔・一測線3本以上に限定する)の記述です。

透水係数が10⁻⁶m/sより大きいことを適用の目安とする点も押さえます。

間違えやすい:単孔の透水試験 と 揚水試験

単孔の透水試験はその孔のまわりのピンポイントの透水係数を、揚水試験は揚水井と観測井で帯水層の広域の透水係数を求めます。

さらに揚水試験では貯留係数も得られます。

「揚水試験は1本の孔だけで行う」「貯留係数は得られない」とするのが引っかけです。

理解度チェック

問題:揚水試験では、揚水井のほかに観測井を設け、その水位低下量から帯水層の透水係数や貯留係数を求める。

〇か×か。

答えを見る

答え:

揚水井でくみ上げ、まわりの観測井での水位低下量を測って、帯水層の透水係数や貯留係数を求めます。

問題:揚水試験で得られる透水係数は、単孔の透水試験と同じくその孔のまわりだけのピンポイントの値である。

〇か×か。

答えを見る

答え:×

揚水試験は帯水層という層の広い範囲の値が得られます。ピンポイントなのは単孔の透水試験です。

揚水試験は揚水井と観測井で帯水層の透水係数・貯留係数を求める。単孔の透水試験より広域の値

ここが出題の中心です。

出典・参考資料

  • 揚水試験方法(地盤工学会基準 JGS 1315)/現場透水試験・揚水試験の技術資料(斜面防災対策技術協会 ほか)
  • 全地連 地質調査技士検定試験(h28 現場調査部門 No.37 揚水試験方法/h30 現場技術・管理部門 No.44 ほか)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。

※ 用語の意味を自分の言葉で書いています。適用範囲・数値は最新の基準で確認してください。

地質調査技士 独学ノート 編集部

この記事を書いた人

地質調査技士 独学ノート 編集部

地質調査技士検定で過去に問われた用語・数値・調査手順を、地盤工学会の基準やJIS・国土交通省・環境省などの一次資料と、全地連の公式過去問に照らして整理しています。

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