標準貫入試験とN値とは?JISの数値(63.5kg・76cm・30cm)と予備打ち・本打ちの違い
ちしつモグラ
標準貫入試験のハンマーって何kgで何cm落とすの?N値の30cmって予備打ちも入るの?
この記事の要点
- 標準貫入試験(SPT)はN値を得る原位置試験。規格はJIS A 1219。
- 覚える数値=ハンマー63.5kg・落下高76cm・予備打ち15cm・本打ち30cm。
- 引っかけの核心=N値は「本打ち30cm」の打撃回数で、予備打ち15cmは含まない。
標準貫入試験(Standard Penetration Test、SPT)とは、地盤の硬軟・締まり具合や土層の構成を判別するためのN値を求める原位置試験です。規格はJIS A 1219で、ボーリング孔の底で行います。
試験の装置と規定値(63.5kg・76cm)
質量63.5±0.5kgのドライブハンマー(モンケン)を、高さ76±1cmから自由落下させ、ロッド頭部のノッキングブロックを打撃します。ロッド先端には標準貫入試験用サンプラー(外径51mm、長さ810mm)を取り付けます。
| 項目 | 規定値 |
|---|---|
| ハンマー質量 | 63.5±0.5kg |
| 落下高さ | 76±1cm(自由落下) |
| 予備打ち | 15cm(孔底のゆるみを除く・自沈を含む) |
| 本打ち | 30cm(この打撃回数がN値) |
N値の数え方(本打ち30cmの打撃回数)
打撃は2段階です。
はじめに予備打ち15cmで孔底のゆるんだ部分を貫入させ、続く本打ち30cmを打ち込みます。
この本打ち30cmに要した打撃回数がN値です。
予備打ちの15cmは数えません。
硬い地盤でN値が大きいときは、50回打撃しても30cm入らないことがあります。その場合は50回打撃時点の貫入量を記録します。
まちがえやすい:予備打ち と 本打ち
合計の貫入は45cm(予備15cm+本30cm)ですが、N値に数えるのは本打ち30cmだけです。「30cm」を予備打ち込みと取り違えたり、合計45cmで数えたりするのが引っかけです。
過去問での問われ方:N値の定義
標準貫入試験は現場調査部門・現場技術管理部門でほぼ毎年問われます(h28現場調査No.65ほか)。
引っかけの核心はN値の定義に予備打ちを混ぜることです。
「N値は自重および予備打ちによる貫入量を含めて300mm打ち込むのに必要な打撃回数」とするのは誤りで、N値は本打ち300mm(30cm)だけの打撃回数です(h28のNo.65は、この記述が誤りで別の肢が正解)。
落下高を「75cm」とする(76cmが正)、ハンマー質量の取り違えも定番です。
年度をまたいだ問われ方は標準貫入試験の論点整理を参照してください。
理解度チェック
問題:標準貫入試験のN値は、予備打ち15cmと本打ち30cmを合わせた45cmを打ち込む打撃回数である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
N値は本打ち30cmに要する打撃回数です。予備打ち15cmは含みません。
問題:標準貫入試験のドライブハンマーは、質量63.5kgを76cmの高さから自由落下させる。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
JIS A 1219の規定です。落下高76cm(760mm)を「75cm」と取り違えさせるのが定番の引っかけです。
N値は本打ち30cmの打撃回数で、予備打ち15cm(合計45cm)は数えません。
出典・参考資料
- JIS A 1219「標準貫入試験方法」(地盤工学会)
- 標準貫入試験の器具・手順(地盤工学会「地盤調査の方法と解説」:ハンマー63.5±0.5kg/落下高76±1cm/サンプラー外径51mm)
- 全地連 地質調査技士検定試験(h28 現場調査部門 No.65 N値の定義 ほか)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
※ 数値は規格の標準値です。最新のJIS・基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月