乱さない試料のサンプリングは過去問でどう問われる?採取操作の引っかけ
ちしつモグラ
乱さない試料の採取って操作のどこが狙われるの?引上げで回していいの?
この記事の要点
- 乱さない試料は、現場調査部門でほぼ毎年問われる。サンプラーの種類だけでなく採取操作も狙われる。
- 引っかけの核心は引上げでロッドを回転させない・試料長は有効長で記録すること。
- サンプラーの選び方は、やわらかい土ほどシンウォール、硬い土ほどデニソン・トリプル。
乱さない試料(不撹乱試料)のサンプリングは、サンプラーの種類に加えて、採取の操作や記録の仕方がよく問われます。乱さないための操作を取り違えるのが、典型的な引っかけです。
採取操作の引っかけ
引上げでロッドを回転させない
固定ピストン式シンウォールサンプラーなどで試料を採ったあと、引き上げるときに縁切り(試料を地盤から切り離すこと)はロッドを引き上げて行い、回転はさせません。「縁切りのためにロッドを回転させる」は、試料を乱すため誤りです。
試料長は有効長で記録する
採れた試料の長さを記録するときは、先端にたまったスライムを除いた有効長を記録します。「スライムを含めた長さを記録する」は誤りです。
過去問でどう問われたか(現場調査部門)
採取操作・記録・適用が、形を変えて問われます。引っかけは乱さない操作を逆にするパターンです。
| 年度 | No. | 問われ方 | 引っかけ/正答 |
|---|---|---|---|
| h28 | No.62 | 未固結層のコア採取 | 無水掘りでシルト・砂・砂礫とも同等の採取率=誤り。正答③ |
| h29 | No.64 | 固定ピストン式シンウォール(JGS 1221)の引上げ操作 | 縁切りでロッドを回転させる=誤り(回転させない)。正答③ |
| h29 | No.65 | 乱れの少ない試料の取扱い | スライムを含めた長さを記録=誤り(有効長で記録)。正答① |
| R01〜R06 | 各年 | サンプラーと適用土質 | やわらかい→シンウォール、硬い→デニソン・トリプルの対応 |
サンプラーの種類と適用は乱さない試料のサンプリングとは(シンウォール・デニソン・トリプルの違い)にまとめています。本記事は採取操作の引っかけに絞っています。
まちがえやすい:乱さないための操作
乱さない試料は、引上げでロッドを回転させない、有効長で記録するのが基本です。「回転させて縁切りする」「スライム込みで記録する」のように、乱す方向の操作は誤りです。
理解度チェック
問題:(h29 No.64 類題)固定ピストン式シンウォールサンプラーの引上げでは、縁切りのためにロッドを回転させる。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
回転させると試料を乱します。縁切りはロッドを引き上げて行い、回転はさせません。
問題:乱れの少ない試料の長さは、先端のスライムを除いた有効長で記録する。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
スライムを含めず、有効長で記録します。スライム込みの長さを記録するのは誤りです。
乱さない試料は引上げで回転させない・有効長で記録。サンプラーは軟らかい順にシンウォール→デニソン→トリプル。
ここが出題の中心です。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」(平成28・29年度ほか)および同 解答
- 固定ピストン式シンウォールサンプラー等のサンプリング方法:地盤工学会基準(JGS 1221 ほか)
※ 出題の論点を自分の言葉で書いています。最新の出題・基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月